広島が楽天から獲得の辰見 渡辺2軍監督と作り上げた走塁の「自分の形」 31盗塁でイースタンの盗塁王に

 出場機会に恵まれない選手救済の「現役ドラフト」が9日、オンラインによる非公開で行われ、広島は楽天から辰見鴻之介内野手(25)を獲得し、大道温貴投手(26)がヤクルトへ移籍することが決まった。辰見は今季のイースタン・リーグ盗塁王で快足が最大の武器。球団は足のスペシャリストとして、大きな期待をかける。

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 今季の辰見は、精神的にも強くなった1年だったように感じる。シーズン途中で加入した外国人で支配下の70人枠が埋まり、迫ってくるタイムリミット。支配下が目標だったからこそ、自らを奮い立たせる日々だったのかもしれない。

 「いろいろ自分の中で考えそうになった時もあったんですけど、自分の力でどうしようもできないことは気にしない。1年が始まる時に、自分のことだけ頑張ろうと決めていた」

 立ち返ることができる強い覚悟があった。昨年のフェニックス・リーグでは渡辺直人2軍監督とマンツーマンで走塁の形を作り上げた。辰見はそれを「自分の形」と呼ぶ。もらった助言を元に、練習をしては試行錯誤を繰り返す。「1年かけて自分のものにできた」と、31盗塁でイースタンの盗塁王を獲得した。

 2022年の育成ドラフト1位で入団するも、3年間で1軍出場は2試合のみ。現在地は分かっている。「武器を磨くしか、この世界で生き残っていくにはそれしかない」。俊足にさらに磨きをかけ、セ界をかき回す覚悟は既にできている。(デイリースポーツ・松井美里)

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