広島・田村 打撃改革で1軍アピールだ!フォームの土台から作り直し中 “間”を生むために試行錯誤「いい方向に来ている」

 「フェニックス・リーグ、広島(降雨中止)日本ハム」(12日、天福球場)

 広島・田村俊介外野手(22)が“打撃改革”に着手している。これまで打撃フォームを何度も変更してきたが、今秋は体の使い方から見直すなど、根本から改造に取り組んでいる。12日は予定されていた「みやざきフェニックス・リーグ」の日本ハム戦(天福)が、グラウンドのコンディション不良のため中止に。期待の大きい若鯉が、貴重な実戦機会を飛躍につなげていく。

 大粒の汗を流しながら、黙々とバットを振る。殻を破れず苦しんだ日々を越え、少しずつ手応えが形になってきた。フェニックス・リーグに参加中の田村は自身の現状について、「いい方向に来ているなと思う」と実感を込めた。

 高卒4年目の今季は、外野のレギュラー候補の一角としてシーズンがスタート。4月5日・DeNA戦(マツダ)では球団史上初のプロ1号がサヨナラ弾という偉業を達成し、ブレークが期待されたが徐々に調子を落とし、5月中旬に2軍落ち。以降、1軍に昇格することはなく、24年を下回る25試合の出場にとどまり、ウエスタンでも打率・219と苦しい1年に終わった。

 今秋は打撃を根本から見直し、フォームの土台から作り直す取り組みを進めている。福地2軍ヘッド兼打撃・走塁コーチは「これまではフォームを月に1回変えてしまう傾向があった。そうではなく、根っこを変えていかないと前に進まない」と、基礎からの改革を促している。

 主に取り組んでいるのが右足の使い方だ。同コーチは、「分かりやすく言うと右膝が投手の方向に早く開いてしまう。そうなるとバットが止まらないんですよ。タイミングが合わないのに打ちにいってしまう」と分析。打者にとって重要な“間”を生むために試行錯誤を続けている。

 田村自身も「意識的には(右足が)着地した時にホームベースに右膝が向くぐらい壁をつくっている」とフォームを改造。フェニックス・リーグでは、ここまで4試合で12打数2安打、打率・167と数字は振るわないが、「今はすごいいい感じ。そんなに違和感なくやれています」と前向きな感触を口にした。

 来季は同学年の大卒選手が入団してくる中で、さらに激しい競争が待ち受ける。福地コーチは、「期待をかけられているうちに結果を残さないと、次々といい選手が入ってくる。彼には期待している。飛び抜けていってほしい」と背中を押す。 田村も「打撃で抜けないと使ってもらえない」と危機感をにじませ、「まずはいろんな数字を上げてアピールしたい」と力強く言い切った。秋の宮崎で飛躍への土台を整えていく。

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