広島・辻 DeNA主砲・牧を2打席ピシャリ 2年ぶり先発挑戦で収穫「1軍で1年間完走できるように」
「フェニックス・リーグ、広島6-3DeNA」(7日、天福球場)
今秋から先発に挑戦する広島の辻大雅投手(21)が7日、みやざきフェニックス・リーグのDeNA戦(天福)で本格始動した。先発適性を見極めるチーム方針の下、この日は4回1失点。牧を無安打に封じるなど、収穫をつかんだ。今季は7月下旬に支配下選手契約を勝ち取り、全て救援で16試合に登板。防御率1・13と好投を続けた。実戦で結果を残し、さらなる成長曲線を描く。
新たな可能性を広げる60球になった。ダイナミックに腕を振って4回1失点。辻は「久々の先発にしては、いい方かなとは思います。だけど、反省することはたくさんある。次に生かしていきたい」と自己分析した。
プロでの先発は23年8月8日のウエスタン・中日戦(由宇)以来2年ぶり。初回は先頭の森敬に安打を許すも、続く牧を空振り三振に仕留めて無失点で立ち上がった。三回は1死一、二塁で再び牧を迎えて右飛に料理した。
この場面、相手主砲は打った瞬間に声を出して悔しがった。左腕は直球で差し込んでの凡打に「(直球は)一番自信がある。また一つ自信を持って投げられるかなと思います」と“牧斬り”をプラスに捉えた。
複数イニングを消化して最少失点の内容に高2軍監督は「今日見ている限りではそんな(球威が)落ちている感じもなかった」と及第点の評価を与え、「今、準備して(先発の)資質があると分かれば、また大きい戦力になると思う」と期待した。
7月下旬に支配下選手となり、1軍では10戦連続無失点でシーズンを終えた。今季の失点はソロ本塁打2本のみ。得点圏では計9打数無安打に封じており、ピンチで粘り腰を発揮してきた。「先発になるか中継ぎになるか分からないけど、どの立場になっても1軍で1年間完走できるように。投げる体力を付けていきたい」と辻。試合を重ね、飛躍への土台を築く。





