広島が5連敗で敵地甲子園へ まるで死地へ赴く心境?安仁屋宗八氏「阪神戦を前に勝ちたかったはず」
「広島5-6巨人」(27日、マツダスタジアム)
広島が1点差に泣き、5連敗となった。首位阪神の背中は遠のくばかりで、2位巨人とのゲーム差も4・5に。DeNAと中日も含めたAクラス争いさえ心許ない状況になってきた。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は29日からの対阪神3連戦(甲子園)を前に「何としても地元で勝っておきたかったはず」とチームの思いを代弁した。
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(試合展開は広島の先発佐藤の出来が悪く序盤から巨人ペースで進み、五回表に岸田のソロアーチで5点目。その裏、広島は会沢以下、代打モンテロ、秋山、大盛、小園の5連打で4点を返して様相が一変したが、巨人は赤星から船迫にスイッチし広島の反撃をかわした。その後、1点ずつ取り合い、最後は巨人が1点差逃げ切った)
先発したルーキー佐藤の出来が悪かったね。立ち上がりからストライクとボールがはっきりしていたうえに制球も定まらず、カウントを悪くして打たれていた。今後、ローテーションで回るのは難しいかもしれない。
ただリリーフで登板した遠藤とハーンがそろって失点し、これが響いたとも言えるね。
特に5番手で登板したハーンの6失点目が結果として非常に痛かった。ハーンはこのところずっと調子がよくない。ストレートの球速が156キロほど出ているのに簡単に打たれる。八回の失点は丸に左前打されたものだが、左打者にもよく打たれているからね。
力で押すばかりでなく変化球でも自在にストライクを取れるようにならないと今のような“抑えのポジション”を担うのは苦しいんじゃないか。
五回は先頭打者からの5連打で4点を返して“一気に同点”というところで、ファビアンが中飛に打ち取られた。七回は一死一塁から遊ゴロ併殺打で逸機。外角甘めの球だったが、当てにいったようなスイングだった。
連続打席無安打という嫌な数字はストップしたが、そもそも彼がスランプに陥った原因は各球団の内角攻めにある。この打席でもそれが顕著だったが(田中瑛斗の)内角シュートへの意識が強かったように思うね。
四回は外角の直球を見逃し三振。きのうの試合でホームランを打ってはいるが、手が出ないという、こういうシーンが目立つのも気になるね。
成績が急降下している広島は、球宴明けの地元スタートで2つとも負けて5連敗。これは厳しいですよ。痛いと思う。次のカードが敵地甲子園での阪神戦だけに、チームとしてはどんなことがあっても巨人に勝ちたかったはず。
しかし、ここはもう起用される選手自身が踏ん張るしかない。頑張って勝つしかないでしょう。





