広島が“貧攻”に逆戻り 雨に苦しみ、策に溺れた?安仁屋宗八氏「データに頼りすぎてはいけない」

 「広島1(降雨コールド)1DeNA」(17日、マツダスタジアム)

 六回裏、広島の攻撃中に3度目の降雨中断。そのままコールドとなり引き分けた。前日の試合で17試合ぶりに4点を挙げて連敗を「7」で止めた広島だったが、DeNAの先発左腕、ケイに対して2安打で1得点。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は、あえて左打者を並べた広島打線について「データに頼りすぎではないか」と首をかしげた。

  ◇  ◇

 (試合展開は広島が二回、モンテロの左越えソロ本塁打で先制。1点を追うDeNAは四回一死一、三塁から宮崎の内野ゴロの間に蝦名が生還。広島先発の森、DeNA先発のケイともに五回で降板したあと継投に入ったが、六回裏、広島の攻撃中に降雨コールドゲームが宣告された)

 モンテロが2試合連続で本塁打を放った。長打を期待されながらまだ3本目と物足りなさはあるが、2打席目のセンターフライも大きな当たりだったし、やっと振れだしたんじゃないかな。

 あとは走者を置いた場面で打てるかどうか。そうなると打点が期待できるし“本物”と言えるんだけどね。

 逆に心配なのはファビアン。もう6試合(23打席で22打数)ヒットが出ていない。

 1打席目も2打席目も低めの変化球を当てるだけの中途半端な打撃になっていたからね。タイミングが合っていないのにバットが止まらない。打たされている。

 それにこのところ、バットを折るシーンも目につく。先っぽに当たったり根っこに当たったり。巨人戦からだと思うが、すっかりリズムを狂わせてしまっている感じだ。

 打線全体で言うなら、また“貧攻”に戻ったような印象を受ける試合でもあったね。

 広島ベンチは左投手のケイに対して両外国人を除き、あえて左打者を並べていた。ケイのこれまでの左右別の対戦打率は右打者が・188、左打者が・244。どちらかと言えば“左に弱い”という傾向が数字に出ている。それは確かだ。

 しかし、三振した大盛、小園、羽月の3人はスライダー系にまったく合っていなかった。左打者だから打てるという単純なものでもないのではないか。

 いくら相性の良し悪しを言っても、あの鋭い変化球と150何キロのスピードボールでストライクを取られたら、そう簡単には打てませんよ。僕がケイだったら「楽な打線だな」と思いますよ。

 結局、ケイに対しては5回で2安打。モンテロのホームランのあとは羽月のバントヒットだけだもの。

 どうもこの日のカープは策に溺れたという印象が拭えない。データに頼りすぎてはいけないと思うのだがね。

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