カープ新井監督 未来の大砲候補を熱血指導 高卒1年目・内田に「そう!」「言ったらすぐできるね!」

 新井監督から打撃指導を受ける内田(撮影・田中太一)
 内田に打撃指導をする新井監督
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 「広島秋季キャンプ」(7日、日南)

 広島・新井貴浩監督(46)が7日、日南秋季キャンプで高卒1年目の内田湘大内野手(19)にマンツーマンで指導を行った。打撃練習後に内田から助言を求められ、身ぶり手ぶりを交えて約40分間の熱血指導。真っすぐ構える点、最後まで両手で振り切る点の2項目を伝えると、打撃が良化。「ポテンシャルの高さを感じる」と、来季1軍デビューを目指す未来の大砲候補に大きな期待をかけた。

 抱えていたもどかしさが、時間の経過とともに解消されていく。午後2時半前のグラウンド。新井監督は打撃ケージの後ろから内田のスイングを見つめ、終了と同時に気付いた点を伝えた。すると、今度は内田から尋ねられた。「『監督、いいですか?』ということだったので。じゃあ少し打ってみようと」。濃密なマンツーマン指導が幕を開けた。

 三塁ファウルゾーンに設けられた打撃ケージ、通称「鳥カゴ」に移動。構えた時にホームベースに対して前傾になる癖を指摘し、打った後も両手で振り切るように伝えた。

 「基本的に打撃は回転運動。軸が真っすぐあって、真っすぐ回転するという感じ」と新井監督。前傾姿勢からスイングすると右肩が下がってバットのヘッドも下がる。両手で振り切る意図は「右手を離すのが早いと腰の回転が(途中で)止まってしまう。最後まで両手で振ると腰がさらに入ってくるので、詰まった時の押し込みにもつながる」と身ぶり手ぶりで実演した。

 内田は高校通算36本塁打を記録した期待のスラッガー。1年目の今季は2軍で87試合に出場して打率・163、0本塁打、22打点で外角球を捉え切れない感覚に悩んでいた。

 だが指導を受け「しっかり(バットに)かむ打球が多くなって、すごく良くなってきている」と良化を実感。長い時間、監督から直接指導を受けたのはこの日が初めてで「思い切って相談してみました」と振り返った。

 指揮官も「純粋にうまくなりたいという(気持ちがある)。すごくいいと思う」とその心意気を頼もしく感じ取る。「鳥カゴ」でマシン打撃を続ける若鯉のスイングを1球ずつ確認し「そう!」「言ったらすぐできるね!」と言葉をかけ、未来の大砲候補に「ポテンシャルの高さを感じる」と期待した。

 来季の1軍デビューを目標に置く内田は「(他の選手に)負けていられない。何かつかんでオフにそれをもっと伸ばしていきたい」と鼻息を荒くした。現役通算2203安打を放った指揮官による直接レッスン。必ず自らの成長につなげる。(向 亮祐)

 ◆内田 湘大(うちだ・しょうだい)2004年9月22日生まれ、19歳。長野県出身。183センチ、88キロ。右投げ右打ち。内野手。利根商から2022年度ドラフト2位で広島入団。1軍出場なし。23年はウエスタン出場87試合で打率・163、本塁打なし、22打点。高校時代通算36本塁打の強打が魅力。

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