カープ反抗へ マクブルームが帰ってきた コロナ療養明け昇格即スタメンで即H
「広島2-3阪神」(5日、マツダスタジアム)
誰もがこの男の帰還を待っていた。「4番・一塁」の“指定席”に広島のライアン・マクブルーム内野手(30)が戻ってきた。1軍復帰初戦でいきなり安打。敗戦の中でファンに光を届け、「体調としては、いい感じで臨めた」と振り返った。
球場を盛り上げたのは2-3の六回だ。1死から西勇の2球目をしぶとく左前へはじき返した。八回は1死一、二塁と一打逆転の好機。詰めかけた観衆の期待が一気に高まったが、最後は湯浅の前に空振り三振に倒れた。復帰後即で快音を響かせたが「チームが試合に負けたので、感情としてはあまりうれしくはない」ともどかしさを募らせた。
7月20日に新型コロナウイルス陽性判定を受け、1日から練習を再開。自主隔離中は「ひどい頭痛と熱があった。2、3日はずっと寝ているような状態だった」と苦しんだ。徐々に体調は快方に向かい、戦列を離れている間はチームの勝敗をオンラインでチェックしてきた。
佐々岡監督は「(復帰して)まだ1試合目だが、4番としてすごく期待している」と打線に厚みが生まれることを望む。助っ人の離脱中、チームは3勝6敗。復帰初戦も敗れて連敗が伸びた。「自分が帰ってきて、またチームが好転していけばいい」と背番号10。グラウンドに立てなかった日々の悔しさをバットで晴らす。