広島・菊池涼、1軍2日昇格 3連敗の起爆剤へ「相当の練習してきた」

 「ウエスタン、広島5-5中日」(1日、由宇球場)

 新型コロナウイルスの陽性判定を受けた広島の菊池涼介内野手(31)が、ウエスタン・中日戦で実戦復帰した。「1番・二塁」で3打数1安打。走塁と守備でも軽快な動きを見せた。1軍は日本ハムに敗れて3連敗。厳しい状況が続いており、佐々岡監督は2日から1軍昇格させることを決めた。

 病み上がりを感じさせない機敏な動きでグラウンドを駆け回った。時折リラックスした表情を見せた菊池涼は「久しぶりなので、どうかなという感じで入りました」と念入りに体の状態を確認した。

 実戦は5月16日・DeNA戦以来、16日ぶり。それでも間隔が空いたことを感じさせない動きを見せた。

 初回、先頭で松葉から中堅フェンス直撃の二塁打。リーグトップの打率・342を誇る打撃の健在ぶりを見せた。さらに無死一、二塁では会沢の左前打で、二塁から一気に生還した。

 「いいスイングはできた。(隔離が)解除されてから4、5日、急ピッチで相当の練習をしてきた。1打席目に結果が出たのは、しっかりやれたからじゃないかなと思う」

 守備でも魅せた。三回1死。三好のセンターに抜けそうな二遊間へのゴロを逆シングルで捕球すると、華麗なジャンピングスローでアウトにした。

 「自主トレといっても近い距離でしかノックを受けてない。少し怖さというか不安は感じましたが、難なくできた」。今後に手応えをつかむ好プレーだった。

 菊池涼は5月17日にPCR検査で新型コロナウイルス陽性と判定された。保健所による隔離期間を終え、同27日から活動を再開したばかり。それでも短期間でしっかりと状態を上げた。

 高2軍監督は「さすがだなという印象。格の違いを見せてくれた。ブランクがある中、あんなに動けていた。離脱前と遜色ないと感じた」と調整ぶりに目を細めた。

 報告を受けた佐々岡監督は、2日からの1軍昇格を決断。「しっかりとね。走れる方もできているという報告が来ている。その予定でいます」。1軍は日本ハムに敗れて3連敗。借金は今季最多の6に膨らんだ。依然としてコロナ禍での離脱者が多く、苦しい状況が続いている。交流戦は1勝3敗1分けと低迷。菊池涼には攻守の起爆剤として期待がかかる。

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