広島・鈴木誠、爆笑弾 ウグイス嬢“フライング”も菅野撃ち 通算150本塁打に王手

 6回、鈴木誠は左越えに追撃のソロを放ち、ナインに迎えられる
 6回、菅野(手前)から通算149号を放つ鈴木誠
 6回、場内アナウンスの間違いに苦笑いの鈴木誠
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 「巨人2-1広島」(23日、東京ドーム)

 広島の鈴木誠也外野手(26)が通算150本塁打に王手をかける5号ソロを放った。六回に菅野のスライダーを捉え、左翼席に運んだ。これで右腕からは2試合連続となる一発となった。チームは接戦を落とし、引き分けを挟んで3連敗。今季最多の借金2となり、主砲の一発は空砲に終わったが、この一撃は次へとつながるはずだ!

 高々と舞い上がった打球は、左翼席へと吸い込まれていった。ゆっくりとダイヤモンドを一周した鈴木誠は、ナインからの祝福を受けると表情を緩めた。5号ソロの感触を「いい反応で打てました」と振り返った。

 0-2の先頭で迎えた六回だ。フルカウントからの6球目。「その前の球よりかは若干曲がりが緩かった。たまたまです」。菅野の投じた134キロスライダーを捉えた一撃。ここで、思わぬ出来事が起こった。

 この一発で通算150本塁打に王手をかけた。しかし場内ではウグイス嬢が「通算150本塁打を達成しました」とフライングのアナウンス。両チームのファンからどよめきが起こり、「150号まであと1本となっております」と訂正されると、球場は爆笑の渦に包まれる結末に。それでも、鈴木誠にとっては大きな一振りだ。

 昨年まで菅野から本塁打を放ったことがなかった中、9日の対戦時には初アーチを描いていた。「いい投球をしている。いい投手だな」と話す右腕に対し、これで2試合連続本塁打となった。

 それでも「うれしいですが、チームは負けている。毎日毎日いろいろやっているんですが、(相手の)攻め方も違うし、そんなに簡単にはいかない。プロ野球なので。上向いてくれればいいですけど」と余韻に浸ることはない。チームを勝利に導くことが、野手の主将としての役目でもある。だからこそ、次の対決に向けてまた気を引き締め直した。

 チームとしては、菅野対策として鈴木誠を今季初めて3番で起用。西川を4番に置き、4、5、6番に左打者を並べたが…八回1死一、二塁のチャンスで西川が二ゴロ併殺に倒れるなど、組み替えた打線は機能せず。チームは接戦を落とし、引き分けを挟んで3連敗。今季最多の借金2となった。

 だが、八回にも安打を放ち、7試合連続安打と好調を維持する主砲の活躍は、敗戦の中の光明だ。「今まで本塁打を数えてやって来たわけではないが、これからもいいシーンで打てたらいいと思います」と力を込めた背番号1がバットでチームを明るく照らしていく。

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