広島・大瀬良 復活3回0封! 右肘手術後初実戦で最速147キロ

 「練習試合、日本ハム2-8広島」(2月28日、タピックスタジアム名護)

 昨年9月に右肘を手術した広島・大瀬良大地投手(29)が28日、日本ハムとの練習試合(名護)に先発し、術後初実戦に臨んだ。変化球主体の投球で3回を被安打2、3奪三振、無失点。最速も147キロを計測するなど、上々の内容を披露した。開幕投手の最有力候補は、シーズンに向けて着々と状態を整えていく。

 試合のマウンドに立てる喜びをかみしめながら、大瀬良はテンポ良く腕を振った。術後初の実戦登板。「対外試合に投げることは一つの区切り。非常に心地いい感じで投げられた。マウンドから見る景色は、懐かしさもあった」と、笑顔で節目の一日を振り返った。

 試合で投げるのは、昨年9月5日のDeNA戦(マツダ)以来。無事に投げ終えることを念頭に置いたが「抑えにいきたいという闘争心が湧いてきて、いい『実戦勘』を養うことができた」。投手としての本能をかき立てられた3イニング。初回をわずか9球で三者凡退に片付け、二回は2死から連打で一、三塁とされたが、宇佐見を遊ゴロに料理した。

 カットボール、スライダー、カーブを軸に、明確な意図を持って感触を確かめた。それが顕著に表れたのが三回だ。先頭の平沼、続く浅間を、いずれもフルカウントからカットボールを外角いっぱいに決めて見逃し三振に斬った。近藤に四球を与えたが、3番・西川には再び外角攻め。「追い込んでから内めのカットボール系を待っているのかな、という反応だった」

 左打者を封じるため、外角へ投じるボールからストライクになるカットボール。西川には6球目にその球を投じ、バットの空を切らせた。通称“バックドア”で奪った3つの三振に「(打者の)目付が内めにあれば、遠いボーは目線が外れる。それを利用して使ってみようかなと。そういう反応をしていたので良かった」と意図通りの投球に納得顔だ。

 打者12人中、実に10人に対して初球ストライク。主導権を握った貫禄の52球に佐々岡監督も「順調過ぎるぐらい順調」と絶賛した。チームの開幕投手は未定で指揮官は「近日中に発表します」と語るにとどめたが、右腕が最右翼であることを改めて証明した登板となった。

 チームは3月1日にキャンプを打ち上げる。「僕にできるのはしっかり段階を経て、いいモノを出していくこと。あまり深く考えず、やるべきことをやっていきたい」と大瀬良。好発進を決めた大黒柱に、不安要素は見当たらない。

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