広島・床田生き残った 5回2失点、MAX148キロに手応え「今までで一番」

 「オープン戦、ソフトバンク4-4広島」(14日、ペイペイドーム)

 広島の床田寛樹投手(25)が開幕ローテ入りに踏みとどまった。先発で5回69球を投げ、6安打2失点。直球は最速148キロを計測し、カーブなどの変化球を低めに集める本来の投球で粘った。春季キャンプから安定感を欠く投球が続いていた左腕だが、これをきっかけに状態を上げていく。

 静まり返った球場で目の前の相手だけに集中し、黙々と腕を振った。「しっかりと真っすぐを投げることを目標にしました。腕も振れていましたし、今までのオープン戦で内容は一番よかった」。5回を6安打2失点の粘投。床田は確かな手応えをつかんだ。

 常時140キロ後半の力強い速球を、内外に丁寧に投げ切れたことが結果につながった。初回1死一、二塁でバレンティンに左前適時打を浴び、先制点を与えた。しかし続く松田宣を三ゴロ併殺打に仕留め、ピンチを乗り切った。「真っすぐがよかった」。その言葉通り、三回には牧原を、四回は前打席で適時打を食らったバレンティンを、いずれも直球で見逃し三振に斬った。佐々岡監督は「スピードも強さもオープン戦の中では一番かな。次につなげてほしい」と評価しつつ、さらなる奮起を求めた。

 気持ちを新たにして試合に臨んだ。春季キャンプでは調子が上がらず、会沢に叱咤(しった)されたこともあった。前回登板した7日の教育リーグ・オリックス戦では、4回8安打7失点と大乱調。開幕ローテ入りに黄色信号がともった。

 苦しい立場に追い込まれた床田だが、大瀬良をはじめ、トレーナーやコーチから「前向きな姿勢で試合に臨んだ方がいい」と助言を受けたという。「気持ちですね。だめだと思わずにプラスに考えた方がいいと思った」。切り替えて上がったこの日のマウンドでは、初回に3連打を浴びて失点しても、プラス思考を意識。自らを鼓舞したことでこの回を最少失点で切り抜けることができ、その後も粘り強く投げ切れた。

 開幕ローテは大瀬良、ジョンソン、ドラフト1位・森下(明大)が確定。残り3枠を九里や薮田、アドゥワらと争っており、今後もし烈な争いは続く。「ずっと期待に応えられず心配をかけた。これを機に一歩ずつ上に上がっていければ。結果が出たので、自分を信じて投げたい」。土壇場で結果を残した背番号28は、さらなるレベルアップを図り、ローテの座を自らたぐり寄せる。

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