広島・菊池涼「周りすべて見る」リーダーの自覚 対話重視で初の30代シーズンへ

 桑原(左から2人目)らとの自主トレを公開し、ノックの打球に反応する菊池涼(手前)
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 広島の菊池涼介内野手(29)が12日、静岡市の清水庵原球場で自主トレを公開した。ポスティングシステムを利用しての米大リーグ移籍を断念して広島に残留。3月で30歳を迎える菊池涼は対話の重要性を説き、チームリーダーとしての自覚を示した。「個人目標は優勝です」と明言。先頭に立ってチームを2年ぶりの頂点に導く覚悟だ。

 ハツラツと白球を追いかけた。午後から公開された自主トレではキャッチボールの後、三塁、遊撃、二塁の守備位置でノックを受け、持ち前の軽快なフットワークを披露。菊池涼は「初めての30代に入るので、ケアを大事にしつつ、ケガなく躍進できればと思います」と節目の30歳シーズンへ意気込んだ。

 年齢的にもチームを束ねる役割が期待される。今オフはポスティングシステムを利用しての大リーグ挑戦を目指していたが、残留を表明し、4年12億円プラス出来高払いで契約を更改。「すっきりしたし、気持ちを入れ替えて年明けをした」。松田オーナーからは「菊池らしいリーダーシップを出してほしい」とチームを引っ張る存在になることを求められている。

 それに対し、菊池涼は「しっかり期待に応えなきゃいけないし、周りをすべて見ていかないといけない立場になった」と“リーダー宣言”。新選手会長となった田中広や扇の要の会沢は自身より年上だが「間に入ってしっかり会話をしながら、コミュニケーションを取って引っ張っていければ」と対話重視のスタンスを示した。

 チームは今季、佐々岡新監督の下でV奪回を目指す。指揮官との意思疎通も積極的に行う考えだ。「やっぱり監督が何をしたいか、分かった方が選手も動きやすい。サインだけではなくて、意図が分かって選手が動けるというのが一番いい」。打順はつなぎの2番を任されることが多いだけに、野球観について膝を突き合わせる構えだ。

 チームをけん引していくため、グラウンド上では「やっぱり立たないといけないと思う」と15年以来、5年ぶりの全試合出場に意欲。打撃では「根本を変えることはできないし、チームのために何かしたいという思いの方が強い」と犠打や右打ちを追求していく。

 「個人目標は優勝です」と言い切り、一昨年までの3連覇の期間は「めちゃめちゃ幸せでしたよ」としみじみと語った。「もう一回、幸せな時間を過ごせるように」。鯉のリーダーとして、背番号33の新たな挑戦が幕を開ける。

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