大瀬良 真エース宣言 1億突破!さらなる飛躍誓った 来季もセ界を斬る

 広島の大瀬良大地投手(27)が14日、広島市内の事務所で契約更改交渉に臨み、8200万増の1億4500万円でサイン。6年目で初めて大台を突破した。今季は15勝7敗、勝率・682で最多勝と最高勝率のタイトルを獲得。来季は全試合で「ハイクオリティー・スタート」(7回自責点2以内)を目指しながら200投球回を狙い、真のエースになることを誓った。

 充実感に満ちあふれていた。大瀬良は目尻を下げながら言葉をつむぐ。自身が思い描いていたものよりも高い金額提示を受けた。「めっちゃ想像以上でした。この上ない評価していただいて、感謝しています」。6年目にして、ついに大台の1億円を突破した。

 先発陣の中心としてフル回転。一度もローテを外れることなく15勝7敗、勝率・682をマークした。14年の新人王以来のタイトルとなる最多勝と最高勝率をゲット。3連覇を成し遂げたチームの推進力になった。

 27試合で182回を投げた今季。1試合平均投球回は6・7回で、先発として役割を果たしたとされる指標の1つクオリティー・スタート(6回自責点3以内)は21試合あった。来季以降、真のエースと呼ばれるために、さらに高いハードルを自らに課す。「ハイクオリティー・スタート(HQS、7回自責点2以内)を1試合でも増やしていきたい」と意気込んだ。

 失点を減らして投球回を伸ばすカギは被本塁打にある。今季は両リーグ最多22本のアーチを浴びた。「減らしていきたい。改善できる点はいろいろあった」。相手データなどを頭に詰め込んでマウンドに上がるタイプ。今季の対戦から得た特徴などを精査し直していく。その積み重ねが全試合HQS達成と200投球回につながる。

 継続して結果を出し続けるのが難しい世界。右腕は来季を勝負の1年と捉えている。思い出すのは“2年目のジンクス”の15年。前年14年に新人王に輝きながら、翌年は先発で結果が残せずシーズン途中に中継ぎへと配置転換された。「研究され打ち取れていたボールがはじき返された。苦い経験です」。だからこそ同じ轍(てつ)はもう踏まない。

 「たくさんのお金をいただくので、より責任があるし、それに見合った活躍をしないといけない。もう1段も2段も上がった姿を見せたい。継続して良い成績を残し、柱と言ってもらえる投手になれるように頑張りたい」

 もっと、もっと大きな投手になる。大瀬良は真っすぐ前を向いた。

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