広島・野村祐輔投手（２６）が４日、マツダスタジアムでの投手指名練習に参加した。今季初勝利へ向け、５日のヤクルト戦（マツダ）に先発する。ビッグイニングを作らせないためにも、主軸の前を打つ１番・坂口に警戒心を強めた。

　昨季、首位打者と最多安打の２冠に輝いた２番川端から、トリプルスリー男山田、打点王畠山、雄平、バレンティンと続く超重量級打線。大量失点すれば勝利は一気に遠のく。野村は「坂口さんが入り、もっと打線に厚みが出た。中軸を前に走者をためないことが大事」と力を込めた。

　キーマンに挙げた坂口に対して、苦手意識はない。昨季は対戦がないものの、オリックス時代の１４年は２打数無安打。１３年も６打数１安打に封じた。「いろんなボールを使っていきたい」。春季キャンプから磨いてきた直球に「ベースの上で強さがある」と手応え。多彩な変化球に加え、直球の威力も増した。初回先頭打者を打ち取ることで、自身にもチームにも流れを呼び込む構えだ。

　昨季、ヤクルト戦は２試合に先発して２勝。防御率は対５球団で最も良い２・２５と、相性は悪くない。

　チームは開幕から９試合を戦い４勝５敗だ。「流れが悪いので勝ちが付くような投球をしたい」。昨季のセ界王者から白星をもぎ取る。足踏みはしない。