巨人・代木 涙のプロ初星 左肘手術乗り越え初先発5回0封 苦節5年目、家族や周囲に感謝「本当に何度もくじけそうに」
「巨人5-0広島」(22日、東京ドーム)
潤んだ瞳は真っ赤ににじみ、巨人・代木大和投手は熱くなった目頭を押さえた。思い出すのは何度もくじけそうになった日々だ。「先の見えないリハビリ生活で、本当に何度もくじけそうになりました。本当にリハビリから支えてくれた皆さんのおかげで勝ち取った勝利だと思う」。感謝と恩返しの1勝だ。
苦節5年目で初めて真っさらなマウンドに上がった。初回からピンチの連続もこれまで積み重ねた経験と自分を信じ抜いた。広島打線に真っ向勝負を挑み、最後まで逃げなかった76球。「家族の支えがなかったら、こうやって初勝利をつかむこともなかった」と家族の見守る前で、プロ初登板5回4安打無失点の快投が光った。
諦めそうになった日もある。代木の心は真っ暗闇にいた。2024年4月に左肘内側側副靱帯再建術を受け、始まったリハビリ生活。投げられない4カ月の期間には「本当に投げられるようになるのかな。いくらトレーニングをしたって投げられるかどうか分からない」と弱気な気持ちが次第に心を支配した。
毎日のように連絡を取り合った家族が支えだった。「『頑張れ』とは言われなかったですね。『今できることをやりなさい。そうすれば自然といいことが起きるよ』と」。父からの言葉に救われた。何も見えなかったリハビリ生活。長いトンネルはようやく終わりを迎え、光が射す。涙は晴れ、笑顔を取り戻した代木の恩返しはまだ始まったばかりだ。
◇代木 大和(しろき・やまと)2003年9月8日生まれ、愛媛県出身。22歳。184センチ、100キロ。左投げ左打ち。明徳義塾3年の春夏に甲子園出場。21年度ドラフト6位で巨人入団。24年に左肘を手術し、オフに育成契約。今季3月31日から6月24日にファームリーグのハヤテへ派遣された。7月20日に支配下選手へ復帰。
