日本ハム・伊藤 大谷以来!12球団最速10勝目 7回2失点降板に新庄監督「完投王国の一員として反省して」さらなる成長に期待
「楽天2-5日本ハム」(19日、楽天モバイルパーク)
渾身(こんしん)の123球目だった。日本ハム・伊藤が伏見のミットめがけて最後の一球を投げ込むと、151キロの直球で見逃し三振。7回11安打2失点、7奪三振で両リーグ最速の10勝に到達した。
「本当にここからだと思う。まだまだ勝てるように準備していきたい」
序盤から楽天打線に単打でつながれ、毎回走者を背負った。5回で91球を要した。それでも、要所での一本は許さない。二回には併殺打の間に同点を許したが、その後は粘りを見せた。「みんなが打ってくれたおかげ」と、味方からもらった援護点を守り切って中継ぎ陣につないだ。
球団として、12球団最速で10勝に到達するのは2015年の大谷以来。ダルビッシュら、エースの系譜を受け継ぐ者として球団史に名前を残した。だが、新庄監督は「完投できなかったのは本人のミス。完投王国の一員としては反省してもらわないと」とさらなる成長を見据えて注文を付けることを忘れなかった。
ここまで伊藤が連敗を喫したのは6月6、13日の1度だけと抜群の安定感でけん引している。前回11日のオリックス戦では6回6失点と試合をつくれなかっただけに、「悪かった次(の登板)を何とか耐えられているのが大きい」と高い修正力を見せた。
試合後には新庄監督から「まだいくよ」と直接言葉をかけられた。前半戦を勝利で締め、気持ちは前へ。「防御率(2・83)のところで10勝できているのが不思議なくらい。まだ物足りない」。二桁勝利は通過点に過ぎない。





