王貞治氏 長嶋茂雄さんは「超普通の人」意外な人柄紹介 「存在そのものが、日本人の誇りでした」
3日に肺炎のため89歳で死去した「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さんの葬儀・告別式が8日、東京都内で営まれ、元チームメートや教え子たちが別れを惜しんだ。喪主を務めた次女の三奈さん(57)は松井秀喜氏(50)とかわしたある約束や、病床で最後の最後まで諦めない姿を見せ続けた父への思いを通夜を含めた喪主あいさつで語った。葬儀ではソフトバンク・王貞治球団会長(85)が弔辞を読み上げ、盟友をしのんだ。
王氏は長嶋さんの遺影に向かって、「あなたへの弔辞を読む日がこんなに早く来るとは思ってもいなかった」と語りかけ、「あなたは日本の健康優良児でした。存在そのものが、日本人の誇りでした」と悼んだ。
「私にとっては長嶋さんは超普通の人でした」。弔辞では意外な人柄を紹介するエピソードも披露した。
王氏が入団1年目の宮崎キャンプで同室になった際には部屋の片付けができず、寝相も悪く、いびきをかいて「迷惑をかけっぱなし」で1週間で部屋を替えられたが、「その間、長嶋さんは一言も文句を言いませんでした」。ベロビーチキャンプに向かう際には経由地で寝坊し、「長嶋さんが天窓から部屋に入ってくれて、私を起こし、荷物をまとめてくれたので、飛行機に乗り遅れることなく済んだこともありました」と懐かしんだ。
告別式後に王氏は「長嶋さんは偶像的になっているけれど、実際は人間味の多い素晴らしい人だったんだというところも、皆さんに知っていただきたかった」と語り、盟友との別れを惜しんだ。





