ハマの二刀流、DeNA・武田にプロの洗礼 林に左越え2ラン被弾「ちょっと甘く入ったら、すぐ打たれる」
「オープン戦、DeNA2-6広島」(12日、横浜スタジアム)
球団史上初の投打二刀流に挑戦する19歳に、雨のハマスタが沸いた。八回。リリーフカーに乗って現れたDeNA・武田は、先頭の韮沢をいきなり空振り三振。だが、ポテンシャルの片りんを披露しながらも、一発を浴びて1回1安打2失点とほろ苦い“デビュー”となった。
2死三塁では林に外角低めに投じた直球を、左翼席まで軽々と運ばれた。「自分の中ではいいかなと思ったんですけど、ああやって持って行かれた。ちょっと甘く入ったら、すぐヒットやホームランを打たれるということが勉強できた」。プロの洗礼に、率直な心の内を口にした。
山形中央から23年度ドラフト3位で入団。球団は投打の非凡なセンスを生かそうと、DH制のないセ・リーグで“リアル二刀流”にチャレンジすることを後押し。プロ2年目を迎え、首脳陣の計らいで2試合限定の1軍トライアルが実現し、11日には野手としても出場していた。
13日から再び2軍に合流するが、この2日間の経験に「やるならトップレベルを目指せるようにやっていきたいと改めて思いました」と武田。無限の伸びしろが、前例なき挑戦を支えていく。
◆武田 陸玖(たけだ・りく)2005年6月6日生まれ、19歳。山形県出身。173センチ、78キロ。左投げ左打ち。投手、外野手。山形中央から23年度ドラフト3位でDeNA入団。新人だった昨季は右肩手術も。イースタン・リーグでは出場4試合で打率.167、本塁打と打点なし。