楽天・岸 12球団最速完封星!攻めの投球で打者34人5球以内に料理
「ロッテ0-5楽天」(30日、ZOZOマリンスタジアム)
スイスイと表情を変えずに投げ進めた。楽天・岸が今季12球団一番乗りでの完封星。8安打を浴びながら「無理せずいけるところまでと思って全力でいきました」と107球で投げ抜き、ロッテ打線の前に立ちはだかった。
対峙(たいじ)した打者34人を全て5球以内で料理した。「いろいろ考えてボール先行になっても嫌なので、どんどん攻めていこうと思っていました」。初球ストライクを徹底。ボール球から入ったのは四回に2人、九回に2人の計4人だけだった。
「七回の時点でいっぱい、いっぱいな感じでしたね」。九回には2安打を浴び、2死一、二塁のピンチを招く。それでも最後は角中を一ゴロに打ち取り、緊張の糸がほぐれた。笑顔でナインとタッチを交わし、喜びをかみしめた。
試合後には石井監督にウイニングボールをプレゼントした。前日には「開幕戦でワク(涌井)が勝ってくれたので、何もないです」と語っていたが、「僕からも渡そうかな」と方針転換。しっかりと西武時代の先輩でもある指揮官に自らの手で勝ちを届けた。
自身18度目の完封勝利で15年目のシーズンを最高の形でスタートした右腕。“先輩孝行”はこれからも続く。