智弁学園・小畠 初完投!V16年以来の8強入り 天理と44年ぶり“奈良アベック”

 「選抜高校野球・2回戦、智弁学園5-2広島新庄」(27日、甲子園球場)

 2回戦3試合が行われ、8強が出そろった。智弁学園(奈良)は“右腕エース”の小畠一心投手(3年)が9回2失点で甲子園初完投し、優勝した16年以来の8強で、天理とともに、奈良県勢では77年以来44年ぶりとなるアベック進出となった。

 勢いが止まらない。「3点以内で抑えたら打ってくれると思っていたので、落ち着いて投げられた。チームが勝ったことが一番うれしい」。最後の打者を見逃し三振に斬ると、勝利の立役者である小畠の笑顔がはじけた。

 立ち上がりは、二回に先制を許した。だが、「早々に、三振はない(チーム)と思ったのでゾーンで勝負に切り替えた」と三回以降は昨秋に習得したツーシームを決め球に、コースを突く投球でゴロを量産。走者を背負っても、焦るそぶりは見せなかった。

 悔しさを晴らした。「ふがいない結果を残した」と振り返った1年夏の八戸学院光星戦。先発した小畠は3回途中に4失点で降板し、敗戦投手となった。昨夏の交流試合では、左腕エース・西村が完投し出番すら与えてもらえず。聖地での苦い思い出を、ようやく塗り替えた。

 小坂将商監督(43)は「2戦目は小畠と決めていたが、まさか完投してくれるとは。すごくよかった」と太鼓判を押した。小畠が完投したことで、結果的に西村の温存にも成功。決勝まで、5日間で3試合を戦う準備はできている。

 準々決勝の相手は強力打線の明豊だが、「いい流れのままいきたい」と冷静に前を見据えた右腕。視界はもう頂点を捉えている。

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