鳴門・藤中 やまびこDNA爆発打!祖父の助言胸に“攻めダルマ魂”

 「全国高校野球選手権・1回戦、鳴門10-4花巻東」(9日、甲子園球場)

 鳴門(徳島)は藤中壮太内野手(2年)が初回2死満塁から走者一掃の先制二塁打を放つなど10安打10得点で花巻東(岩手)を圧倒した。

 令和の甲子園に“やまびこ”が響いた。初回2死満塁。鳴門の6番・藤中が高め直球を振り抜くと、力強い弧を描いた打球は左中間フェンスを直撃。走者一掃の先制二塁打にアルプス席が沸いた。

 「真っすぐを狙っていました。祖父も見に来てくれていたので、打ててよかったです」

 “攻めダルマ”の魂を受け継ぐ強打者だ。母方の祖父・久保士(ひろし)さん(66)は、蔦文也監督が率いて一時代を築いた池田のOB。1971年夏に同校が甲子園初出場したときの4番打者だった。

 その祖父と一緒に幼いころからバッティングセンターに通い、パワフルな打撃を身につけた。甲子園で2試合を戦い、2安打を放った祖父の自宅には、聖地の打席に立つ写真が飾られている。藤中はそれを見ながら甲子園出場の夢を追いかけてきた。

 ユニホームは違うが、同じ徳島代表として聖地に立った。「平常心でやれ。派手なプレーはいらんけん」。祖父から送られてきたLINEメッセージを胸にバットを構え、初打席で快音を放った。

 「小さいときから、じいちゃんに『短く持って打て』と言われてきたので、指1本分余らせて打ちました」

 チームは10安打10得点で快勝し、13年夏の準々決勝では4-5で敗れた花巻東に雪辱。アルプス席で声援を送った祖父は「うれしいです。ケガなくやってほしい」と目を細めた。2回戦は仙台育英と対戦。「じいちゃんには『次も頑張ります』とLINEしておきます」と藤中。祖父譲りの鋭いスイングで、再びチームに勝利をもたらす。

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