「春季高校野球近畿大会・１回戦、智弁学園９－７智弁和歌山」（２５日、佐藤薬品スタジアム）

　赤と白の同じユニホームがグラウンドを駆け巡った。違うのは左袖にある奈良と和歌山の文字だけ。智弁の兄弟対決は、奈良の智弁学園に軍配が上がった。

　４点を追う六回、智弁学園の猛反撃が始まった。４番・吉村誠人内野手（３年）が同点となる満塁弾を放ち、チームを鼓舞。待望の４番の一発に、満員のスタンドが沸いた。

　七回には主将・坂下翔馬内野手（３年）の左越え二塁打で逆転に成功。この回さらに２点を追加し、激闘を制した。

　吉村は「正直意識します。智弁といえば、自分たちだと言ってもらえるようになりたい」と力を込める。昨年の練習試合では大敗を喫した智弁和歌山に、雪辱を果たした。