龍谷大平安・奥村3ラン! 決勝進出「打ててよかった」
「秋季高校野球近畿大会・準決勝、龍谷大平安7-0履正社」(3日、ほっともっとフィールド神戸)
準決勝2試合が行われ、龍谷大平安と明石商が決勝へ進出した。龍谷大平安はヤクルト・奥村展征を兄に持つ奥村真大内野手(1年)が3ランを放つ活躍を見せ、履正社に七回コールド勝ち。京都3位から勝ち上がり、5年ぶりの決勝進出を決めた。明石商は今春センバツ準Vメンバーが残る智弁和歌山を五回コールドで下し、初の決勝進出を決めた。
勢いが止まらない。京都3位の龍谷大平安が、天理(奈良1位)、市和歌山(和歌山2位)に続いて、大阪大会V・履正社までのみ込んだ。原田英彦監督(58)が「どんどん成長している」と驚く快進撃。“下克上V”へ王手をかけた。
またも奥村が勝利の立役者だった。準々決勝・市和歌山戦で、人生初のサヨナラ打を放った勢いは失われていなかった。三回2死一、二塁。練習試合も含めて高校初本塁打となる3ランを左翼席へ運んだ。「ああいう場面で打ててよかった」。あどけなさが残る笑顔で声を弾ませた。
父の甲西・奥村伸一監督は、高校時代に正捕手として甲西を85年夏の甲子園4強へ導いた。父からは試合前日に必ずメールが届き、助言とともに、最後には必ず“頑張れ”をもじって「顔晴れ」と書かれているという。
「思い切っていけ、という意味だと思う」。3ランはカウント3ボール1ストライクから直球に狙いを定めたフルスイング。父譲りの勝負強さが、名門に推進力を生んでいる。