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西武・菊池雄星手記 優勝したい一心だった メジャーの話題しんどかった

 胴上げされる辻監督(上)と共に歓喜のジャンプをする菊池(中央)=撮影・中田匡峻
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 10年ぶり22度目のリーグ優勝を決めた西武の菊池雄星投手(27)が手記を寄せた。

  ◇  ◇

 優勝は別格。9年間をさかのぼると、順調に来たわけではない。いろいろな思いがこみ上げてくる。本気で優勝したいと思ったのは今年。去年は最多勝、防御率とタイトルを取ったけど、何も満たされた感じがなかった。結局はこのチームで優勝したいんだなと、一番感じた。本当にいいチームだと思う。

 5月にチームを離れる要因となった左肩は、3月から張りを感じていた。オープン戦でソフトバンクに投げて、フォークボールをめっちゃ投げた。練習したばかりで変な投げ方をしてしまった。それで張っているまま次も投げて、これは駄目だなと思った。

 8勝目を挙げてからなかなか勝てなくて、そのくらいが一番しんどかった。栗山さん、中村さん、銀さん(炭谷)とか、OBの方にも話を聞いた。中村さんには、マウンドを降りた後にベンチで『俺もこうだと思ってやってきたけど違うことばかりだよ』と言われた。つかんだものも、毎年手放さないといけないと分かった。

 僕自身もエースと呼ばれながら、ソフトバンクに勝たない限り認めてもらえないという思いが強かった。一番大事な3連戦でチャンスが回ってきて、絶対に勝ちたいという思いで28日のマウンドに上がり、9年目で初めて白星を挙げられた。

 今季は毎回、試合の後にはメジャーのスカウトが何人来ていたという話になり、しんどかった。大リーグ挑戦の記事が出てほしくなかった。アピールのためにやっているのではないかという誤解を招きたくなかった。本当に優勝したいだけなのに。しかも結果が出ていないと「雄星、そっちを目指しているんじゃないか」と思われる。チームメートから、そう見られるのではないかと思い、きつかった。

 メジャーは僕にとってずっと行きたいな、という世界だった。現実的じゃなかったし、テレビで見る世界。6年目に9勝した年のオフに初めてドジャースタジアムに行った。カーショーが投げていて、その時に、俺、このままここで投げなくて死んだら一生、後悔するなと思った。初めて行きたいから、行くに変わった瞬間だった。これは球団に伝えないといけないと思い、その年の契約更改で伝えた。

 行けるかどうかは球団の理解も、タイミングもある。委ねるしかないと思っている。僕の中では後悔したくないというのが一番大きい。常に挑戦し続けたい。

 2016年に結婚した妻は、勝っても負けても同じように待っていてくれる。出会ってなければこういう立場になっていなかったと思う。ありがたいし、感謝している。(西武ライオンズ投手)

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