輝星 ほろ苦侍デビュー 韓国4番に初回3ラン被弾

 「U18アジア選手権、日本1-3韓国」(5日、KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎)

 日本は韓国に1-3で敗れた。今大会初登板初先発した吉田輝星(こうせい)投手(3年)=金足農=は6回を2安打3失点。試合は作ったが、打線の援護に恵まれなかった。日本は2勝1敗でA組2位となり、2次リーグで7日に台湾(B組1位)、8日に中国(同2位)と対戦。韓国との直接対決の勝敗が持ち越されるため、0勝1敗からスタートする。

 1万2000人の観衆の期待を一身背負う中、吉田が1球に泣いた。試合前に名前がコールされるとこの日一番の大歓声。「うれしかった」と気持ちを高ぶらせたが、いきなり試練を迎える。初回、四球と味方の失策が絡んで1死一、二塁のピンチを背負った。

 打席にはキム・デハンを迎えた。韓国プロ野球・斗山から指名を受けている右のスラッガー。「簡単に取りにいった」と初球のスライダーを捉えられ、左翼席へ痛恨の被弾。警戒していた4番に出ばなをくじかれた。

 それでも侍ジャパン高校代表のエースとして意地は見せた。二回以降はこの日最速149キロの直球とツーシーム、フォークなどを織り交ぜて無失点。「初回の3ランをのぞけばいいピッチングだった」と今大会2試合で56得点の韓国打線に追加点を許さず、6回3失点で被安打わずか2本にまとめた。ただ味方打線が韓国投手陣を攻略できなかった。

 先発マウンドに送り出した永田裕治監督(54)は「あの1球だけ」と右腕を攻めなかった。プロからの即戦力級という評価も揺らがない。楽天・長島スカウト部長が「初回に3点を取られてもゲームを作るんだから」と高校生離れした完成度の高さを称えた。

 2次リーグに成績が持ち越されることもあり、落とせない一戦だったが惜敗に終わった。「1つのプレーで簡単に雰囲気が変わる」と国際大会のデビュー戦で怖さを知った吉田。宿敵と再び激突するチャンスは決勝だ。「絶対に投げて次は絶対抑えたい」。右腕の闘志は、雪辱に燃えている。

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