立大が日本一王手!田中の熱投で1点差守り切った
「全日本大学野球選手権・準決勝、立大1-0東海大北海道」(10日、神宮球場)
準決勝2試合が行われ、立大が東海大北海道を下して、1958年以来59年ぶりの決勝進出を決めた。先発の田中誠也投手(2年・大阪桐蔭)が、左手中指のマメをつぶしながら7回2/3を無失点の好投。“スミ1”を守り抜いて勝利へ導いた。国際武道大は上武大を破り、初の決勝へ進出した。
意地と根性で投げ抜いた。魂を込めた110球。田中が決勝進出の立役者となった。
味方打線が初回に相手の3失策で先制。そのリードを必死に守り五回まで1安打に抑えていたが、アクシデントが起きた。
「五回ぐらいに(左手中指の)マメがつぶれて…。球が指に掛からなかったけど気持ちでカバーした。大事な試合で先発を任せてもらったし、勝たないと決勝もないので」
帽子のひさしに「魂」と書き込んでいる左腕。六回以降は毎回走者を出しながらも、ピンチを抑えるたびに気迫を前面に押し出した。中盤以降はチェンジアップも有効に使い、タイミングを外して的を絞らせなかった。
田中の好投で接戦を制し、59年ぶりの優勝に王手をかけた。溝口智成監督(49)は「日本一まであと1勝というチャンスはそう簡単にない。意気に感じてやりたい」。田中も言葉に力を込めた。「明日までに最高の準備をしたい」。4度目の頂点まで一気に駆け上がる。