西武おかわり満弾含む連発&6打点

 「交流戦、西武9-2阪神」(30日、西武ド)

 1本だけでは胃袋は満たされなかった。四回2死満塁。西武・中村が低めのスライダーをペロリと平らげ左中間席に運んだ。14号満塁弾。「感触はどうかな、と思ったけど…。パワーがあったんでしょう」。三回の13号2ランに続く“おかわり弾”は、通算13本目のグランドスラムとなった。

 歴代4位タイとなる通算13本目の満塁本塁打。「簡単じゃない」と口にしながらも王貞治が持つプロ野球記録の15本にあと2本と迫り、記録更新にも意欲を見せた。1試合2本塁打以上は通算30度目で、西武では秋山幸二に並ぶ歴代2位だ。

 自身の代名詞でもある「おかわり」の愛称は、打撃用の手袋などに刷り込むほど気に入っている。しかも、チームを勝利に導いた2発がうれしくないはずがない。連敗を止めた計6打点の荒稼ぎに、田辺監督も「4番の仕事をしてくれた」とうなずいた。

 2年連続で交流戦に負け越しているチームで、交流戦最多の通算62本塁打を誇る大黒柱のバットは頼もしい限りだ。この日の2三振を加え、交流戦の通算三振数226も歴代トップ。相反する魅力を備える球界屈指の長距離砲は、残り13試合の“セ界戦”でも脅威の存在となる。

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