「ソフトバンク２－３楽天」（９日、ヤフオク）

　若き守護神の熱投が楽天に勝利を呼び込んだ。延長十二回、４時間３３分の熱闘の末つかんだヤフオクドームでの今季初勝利。九回から登板し、２回を無失点に抑えた松井裕は「抑えたということだけが良かった」と汗をぬぐった。

　九回、２死満塁をしのいで戻ったベンチで続投を志願した。「ふがいないピッチングだったので」。１イニングだけの予定を変え、１９歳の心意気を受け入れた大久保監督は「気持ちがうれしかった」とうなずいた。

　続く延長十回も２死二、三塁のピンチを招いたが、本塁を死守し、延長十二回の嶋の決勝弾を導いた。負ければ借金が今季最大の「６」に膨らむ一戦で踏ん張った。指揮官は「全員で勝った。人生で一番感動したかも」と余韻に浸っていた。