「オープン戦、オリックス０‐３楽天」（１３日、京セラ）

　ゼロ行進は、どこまで続くのか。楽天先発のドラフト１位、松井裕（桐光学園）が５回無失点でオープン戦２連勝。五回２死満塁の危機にヘルマンを二ゴロに打ち取り、これでオープン戦１２回連続無失点だ。星野監督は開幕投手について「冗談じゃなくなってきた」と、その資格が十分にあることを明かした。

　初回、先頭のヘルマンに長打と盗塁を許して、いきなり１死三塁のピンチ。ここから中軸のＴ‐岡田、竹原を打ち取った。「アピールするために、ゼロで、と考えていた」。１４０キロ前後と球速は出なかったが手応えを感じていた直球。竹原にも１３６キロのボールで、二飛に詰まらせた。

　開幕投手は、すでに立候補している昨年新人王の則本、この日、ブルペンで指揮官に直訴した美馬と、三つどもえの様相となった。次回登板は２１日・中日戦が最有力。２１日からの３連戦で立候補した３投手の先発が見込まれ、ここが最終チェックの場となりそうだ。

　開幕投手について聞かれた左腕は「まだ開幕ローテも決まっていないと、コーチからもいわれている。僕は、最後までゼロをアピールしていきたい」と、周囲の雑音を封じた。だが、これでローテ入りは確定。あとは、史上４人目となる高卒新人の開幕投手を勝ち取れるか。もう、夢の話ではない。