阪神・石井 江夏超え!42回連続無失点「いやー安堵です」 九回1死満塁大ピンチ切り抜けた
「DeNA2-3阪神」(26日、横浜スタジアム)
試合終了の瞬間、球場は歓声と悲鳴が交錯した。マウンド上の阪神・石井は表情を変えることなく、腰に手をあて、じっとウイニングボールの行方を見つめた。大ピンチを背負っても決してホームは踏ませない。「いやー安堵(あんど)です」。しびれるゲームを締め、ホッと一息ついた。
九回、味方が3点を奪い逆転に成功。1点リードの場面で出番はきた。先頭の代打・ビシエドに左前打を許すと、柴田に犠打を決められ、1死二塁とされた。ここで蝦名に対し死球を当てた。これが、今季初めて与えた死球だった。
珍しく制球を乱すと、続く桑原に左前打を打たれ1死満塁。勝利目前から、一気に逆転サヨナラ負けもあり得る大ピンチ。DeNAファンのボルテージも上がり、のみ込まれてもおかしくない空気になった。
マウンドには、安藤投手コーチとナインが集まった。「任せたぞ」と声をかけられ、自身を奮い立たせた。1死満塁。絶体絶命の場面で、三森の放った二遊間へのライナーを遊撃の小幡がスーパーキャッチ。2死とすると、最後は神里を中飛に抑えゲームセット。「野手の皆さんのおかげです」と味方の好守に感謝した。
今季7セーブ目を挙げ、自身のNPB記録を更新する43試合連続無失点。さらに42回連続無失点となり、1969年の江夏豊を抜いて、球団単独3位の記録となった。
簡単な登板は一つもない。前回22日のヤクルト戦(神宮)では、自身の失策も絡むなどし、ピンチを招いたが、無失点。直近5試合連続で安打を許すなど、ピンチの連続。それでも「(坂本)誠志郎さんが、いいリードをしてくれるんで。自分もそこに投げきろうっていう。そこが結果としていいのかなと思います」。粘って粘って、紡いだ記録だ。
藤川監督の持つ、球団記録の47回2/3無失点にも近づいている右腕。チームのリーグ優勝、さらには球団史に名を刻むその瞬間まで、歩みを止めない。
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