【佐藤義則氏の眼】岩崎の次の阪神抑え候補は 「ベンチも調子が落ちてきた時のことは想定している」
阪神は9日、中日戦が雨天中止となり、甲子園室内練習場で調整した。自慢のリリーフ陣に故障離脱者が続出している状況を受け、デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏(70)は湯浅の完全復調に期待を寄せた。
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体調不良の石井に加えて、島本、漆原もコンディション不良で抹消された。ただ、現状では及川、桐敷がしっかり投げているので、リリーフ陣に関してはそれほど心配することはないだろう。
湯浅も1軍復帰後、5試合連続で無失点に抑えている。しかし、内容自体はまだまだ本来の投球ではない。捕手の構えたところと逆のボールも多く、狙ったところに投げられていない。ストレートもシュート回転する球が多い。コントロールも球威もWBCで投げていた頃と比べるとまだ戻っていない。6、7割という感じだろう。
ただ、1軍で投げ続けることで徐々に実戦勘を取り戻し、状態は上がっていくだろう。抑えの経験もあるだけに、本人も目指すところはそのポジションのはず。現状では岩崎がここまで9セーブを挙げているが、良かったり悪かったりで数年前の頃と比べると絶対的ではない。年齢的なこともあって、シーズン通して安定した投球という面で不安が残る。
当然、ベンチも岩崎の調子が落ちてきた時のことは想定している。その一つが4月24日のDeNA戦。最終回に桐敷がマウンドに上がり、プロ初セーブを挙げた。ゲラが2軍調整を続ける中、桐敷が次の抑えの最有力になるとは思うが、実績のある湯浅もその候補の一人なのは間違いない。湯浅に本来の投球が戻ってくれば、阪神の救援陣はさらに強固となる。
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