阪神・才木に3大指令 球界最高の投手へ恩師が“宿題”18勝&勝率8割超&防御率1点台
阪神・才木浩人投手(25)が咋年末に母校の須磨翔風高(神戸市)を訪れた際、恩師の中尾修監督(58)から今季の3大ミッションを与えられたことが4日、分かった。「18勝」「勝率8割以上」「防御率1点台」の高難易度指令。プロ8年目を迎えた右腕はいずれもクリアし、球界トップクラスの投手へと成り上がる決意を示した。
年の瀬も押し詰まった昨年12月28日。青春の思い出が詰まった場所に、才木は“手土産”を持って帰ってきた。校舎を目に焼き付け、「懐かしいな」とポツリ。高校時代に汗を流したグラウンドに一礼して足を踏み入れた。
23年はキャリアハイとなる8勝を挙げ、防御率1・82を記録。規定投球回には届かなかったものの、18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一にも大きく貢献し、飛躍の年となった。20年11月に受けた右肘トミー・ジョン手術の傷も癒え、1年間元気に腕を振った右腕。中尾監督はたくましくなった教え子をたたえ、「お疲れさん」と母校への“帰還”を歓迎した。
さらなる進化を求めるべく、才木に“宿題”を与えることも忘れなかった。シーズンの活躍を見届けた恩師は「15勝…いや、18勝やな」と、23年の勝ち星から10勝の上乗せを期待。さらには勝率8割以上、規定投球回には届かなかったものの2年連続で達成している防御率1点台キープの3大指令を下した。
才木も恩師の期待に応える準備を着々と進めている。昨オフから取り入れている身体操作能力の向上を目的とする「JARTAトレーニング」を今オフも導入。体の感覚を研ぎ澄ませると同時に肉体改造にも着手した。
「朝食はベーコンと卵と白米」と高タンパク、高脂質の食事を摂取し、痩せやすい体質を理解した上でカロリーが不足した状態にならないように工夫。ウエートトレーニングも積極的に取り入れ、体重は88キロから92キロとオフに入って4キロ増加。「少し脚も太くなったんちゃうか」と中尾監督も目を見張るほどのバルクアップに成功した。
3大指令を受け、「達成できるように頑張りたい」と才木は決意を新たにした。いずれもタイトル獲得を狙えるほどの高難易度のミッションだが、恩師からの“宿題”をやり遂げ、再び胸を張って母校に帰るつもりだ。
◆JARTAトレーニング 一般社団法人「日本アスリートリハビリテーショントレーナー協会」(通称JARTA)が競技のパフォーマンスアップにつながることを目的として考案した独自の身体操作トレーニング。サッカー界を中心に取り入れられており、プロ野球では西武・本田圭佑、ロッテ・荻野貴司らも行っている。
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