阪神・佐藤輝 史上最多G倒18勝呼ぶ猛打ショー 甲子園で今季初観戦の祖父母の前で「打てて良かった」

 8回、バットを折りながらも二塁打を放つ佐藤輝
 甲子園で試合観戦した佐藤輝の祖父母の勲さん(左)と美智恵さん
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 「阪神タイガース4-3読売ジャイアンツ」(20日、甲子園球場)

 岡田阪神が伝統の一戦に新たな歴史を刻んだ。佐藤輝明内野手(24)が得点を呼び込む長打2本を含む3安打をマークし、逆転勝利に貢献。巨人戦で球団史上最多のシーズン18勝目を挙げた。岩崎優投手(32)はリーグ単独トップに立つ33セーブ目。オリックスがリーグ3連覇を果たした日に、虎も「関西シリーズ」の実現へ期待が高まる快勝劇だ。

 宮城から今年初めて祖父母が甲子園へ応援に来てくれたとなれば、佐藤輝も期待に応えないわけにはいかない。むしろ、大きな力となった。勝利に貢献するチャンスメークで、3安打猛打賞の躍動。「目の前で打てて良かったです」。そう、爽やかに笑っていた。

 大学時代から親交のある好投手・山崎伊からマルチ安打だ。1点を追う二回無死一塁。右腕が投じた145キロ直球を完璧に捉え、左中間二塁打で好機を拡大。「積極的に振りに行っていい当たりが打てたので良かった」。その後、坂本の遊ゴロの間に同点となった。

 六回2死では山崎伊のフォークを右前へ。価値があったのは八回だ。2死一塁で対するは菊地。カウント2-2からの直球にバットを折られたが、右翼線へポトリと落とし、二、三塁でノイジーにつないだ。後を打つ助っ人が逆転の決勝打。「打つためにしっかり練習してきた。今は結果となって表れている」と自信を漂わせる。

 父方の祖父・勲さん(84)、祖母・美智恵さん(84)に加え、両親、弟らが観戦した。リーグ優勝した後は、美智恵さんにLINEを送り「優勝できたよ、ありがとう」と佐藤輝は感謝を伝えた。律義な孫の活躍が、何よりもうれしい。

 神宮でのプロ1号や今年の楽天戦でのタイムリーなど、佐藤輝の躍動を現地で常に見守り続けてきた勲さんは「僕が観に来た時は良く打ってくれているから、もっと観に来ないと」と笑顔で、美智恵さんも「これだけの方に応援してもらって、本当に感謝しています」と幸せそうだった。

 チームは巨人戦シーズン最多となる18勝目となり、バットで貢献した。「すごい良いチームに大きく勝ち越している。ファンも一番闘志を燃やしている相手だと思うので」と佐藤輝はニヤリ。優勝後、初の甲子園のお立ち台で高らかに叫んだ。

 「全部勝つつもりでやっていきます!!」

 取材後、佐藤輝は足早にクラブハウスの方向へ向かった。「会おう」と約束したヒーローとの対面を待ち望む祖父母ら家族が、今か今かとその先で待っているから。

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