優勝へのカウントダウンに入った岡田阪神の「余裕」を感じた伊藤将の続投判断 評論家の視点

 7回、伊藤将は併殺に倒れ天を仰ぐ(撮影・山口登)
 8回、田中の打球を処理する伊藤将(撮影・中田匡峻)
 お立ち台でお互いを祝福する伊藤将(左)と糸原(撮影・中田匡峻)
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 「阪神タイガース5-1広島東洋カープ」(10日、甲子園球場)

 岡田阪神は先発した伊藤将司投手が8回を3安打9奪三振1失点と好投。今季3度目の8連勝で優勝マジックを5に減らした。デイリースポーツ評論家の岡義朗氏は1-1で迎えた七回1死満塁の好機で伊藤将に代打を送らなかったベンチの判断を「優勝が間近に迫ってきたチームの余裕を感じた」と評した。

  ◇  ◇

 1-1で迎えた七回1死満塁。9番・伊藤将に打順が巡った時、一度は糸原がネクストバッターズサークルに向かった。広島が九里を代えるのかどうか、駆け引きをした部分もあったと思うが、最終的に代打を送らず、そのまま打たせた伊藤将が三ゴロ併殺打に倒れ、無得点に終わった。

 これがもし、1ゲームや2ゲームの僅差で広島と優勝を争っていた状況であったなら、阪神ベンチは間違いなく、伊藤将に代打を送っていたと思う。

 直接対決で2連勝し、優勝マジックを「7」とし、広島に10ゲーム差をつけてこの試合を迎えた。もう優勝に疑いはない。そうしたチーム状態だからこそ、岡田監督も村上、大竹に続く10勝目を挙げさせてあげたいと強く願い、続投させた。その判断にいい意味での「余裕」を感じた。

 優勝という大目標に向かいつつ、個々人の成績にも目配りができる岡田監督。そうした配慮をしてくれる指揮官だから、選手も意気に感じて結果を残す。本当に今の阪神には勢いがあるし、選手、首脳陣が一丸となっている。

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