阪神・中野 失策島田&被弾桐敷救う同点弾 東京ドーム初一発に岡田監督も絶賛「ほんとに千金」
「読売ジャイアンツ2-5阪神タイガース」(9日、東京ドーム)
仲間のミスから生まれた悪い流れを断ちきりたい。「なんとか塁に出よう」と心に決め、打席に入った阪神・中野拓夢内野手が起死回生の一発を放った。「自分自身も驚いています」。353打席ぶりに飛び出したアーチが、勝利の流れを生み出した。
1点を追う八回2死。カウント2-1から鈴木康の内角寄りカットボールを思い切り強振した。勢いよく上がった打球はオレンジ色に染まる右翼席に着弾。「真っすぐ系を狙って、その意識で引っ張って強く打てた」と自画自賛の一撃だった。
流れを変えるアーチだった。1点を先制した直後の七回の守備。2死から左翼・島田が落球し、桐敷が代打・中田翔に逆転2ランを被弾していた。
「雰囲気を変えられるような一打が打てて、良かったなと思います」。4月30日・ヤクルト戦(神宮)以来の2号ソロ。東京ドームでのプロ初アーチに安ど感がにじみ出た。岡田監督も「一番ホームランの可能性がね、ない選手だったかも分からないけど、ほんとに千金のホームランだった」と絶賛する一発だった。
開幕以降に比べ、現在の打撃フォームはバットの位置をヘルメットよりも高く掲げている。好結果につながっている要因だ。
「リラックスして構えられる位置を探していました。打つ前に力が入ったりすると、バットが出てこなくなる。インパクトの時だけに最大限の力を伝えるには、リラックスしないといけないので」
守備では初回1死は梶谷、五回無死は大城卓が放った二遊間へのゴロを逆シングルでさばき、ジャンピングスローでアウトにした。先発・ビーズリーも拍手する好プレーでチームを盛り上げた。
チームトップの打率・296をマークする不動の2番打者は守備も堅い。走攻守全てで欠かせない戦力の中野が、アレに向かって最後までアクセルを踏み続ける。
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