【井川慶氏の眼】大竹は体力を使いすぎず投げられた

 「阪神2-4中日」(28日、甲子園球場)

 接戦を落とした阪神は、先発の大竹耕太郎投手が七回5安打2失点でゲームを作った。井川慶氏(デイリースポーツ評論家)は

「自分のペースで投げられていた」と評価し今後に期待を寄せた。

  ◇  ◇

 大竹投手は本調子ではなかったようだが、それを感じさせないだけの投球だった。二回に2点を失ったが、先発は長いイニングを投げるため、そういったこともある。7回2失点で、3点目を与えることなく粘れたことで、先発の役割を果たしたと思う。

 試合の中盤以降の投球を見ても、抜き球が多く、自分のペースで投げられていた。あまり力投していない感じでもあったわけだが、言い換えるなら、体力を使いすぎずに投げられていたということ。残りのシーズンを考えると、非常に大事なことでもある。

 移籍1年目で、ここまでは開幕から調子が良く、この6月下旬まで状態をキープできている。このまま続けてもらいたいが、あとは夏場に入ってから、状態が上がるのかどうかというところだろう。

 そういった体力的なところもだが、相手チームの研究も進み、狙い球を絞られてくることにもなる。キャッチャーとの共同作業となるが、ここからが腕の見せどころであり、今後の投球が楽しみでもある。

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