【中田良弘氏の眼】阪神5連敗 先制点を与えると投球が小さく-怖い悪循環

 「DeNA5-3阪神」(25日、横浜スタジアム)

 5連敗で首位から陥落した阪神は6月の負け越しも確定した。佐藤輝を2軍に落とし打線もテコ入れしたが、デイリースポーツ評論家・中田良弘氏は「勝負どころを見据えての備え」と推し量りつつ、心配な点も指摘した。

  ◇  ◇

 阪神はこの3連戦、ひとつ取れば1ゲームしか縮まらなかったのに、最悪の3連敗で首位から陥落した。交流戦の勢いの差が、そのまま結果に表れた感じだ。

 DeNAは勢いだけではなく自信もつけている。また交流戦後のスタートが阪神戦だったことで今永、東と調子の上がってきたバウアーで一気に加速したいという計算もあったのではないか。

 対して阪神の初戦先発はビーズリー。甲子園での初先発が、それほどの内容を感じなかったから“えっ”という印象だった。先発3枚をトータルで考えると、DeNAに分があったと言わざるを得ないね。

 とはいえ、3試合を通じた敗因が打線にあることは明白。今季初めて1、2番を入れ替え、不振の佐藤輝を抹消した。近本は不動の1番と思っていただけに、それほど深刻と捉えているのかもしれない。

 ただシーズンはまだ半分以上残っている。選手の起用や処置方法に関しては、終盤での山場や勝負どころを見据えての備えなのだろう。

 心配するのは先取点を与えると試合展開が苦しくなるという理由で投球が小さくなる点。そんな悪循環が怖いね。

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