阪神・湯浅2軍落ち 岡田監督「これはもう投げさせられへんよ」 守護神2被弾でまた1点差守り切れず「ウソやろ」
「阪神2-3オリックス」(15日、甲子園球場)
守護神が撃沈し、虎が衝撃的な敗戦を喫した。1点リードの九回、阪神・湯浅京己投手(23)が2本塁打を浴びて、痛恨の逆転負け。岡田彰布監督(65)は試合後、右腕の2軍再調整を決めた。3カード連続負け越しで交流戦Vの可能性も消滅。2位・DeNAに3ゲーム差に迫られた。16日から交流戦最後のソフトバンク3連戦。何とかいい形で締めくくり、リーグ戦再開に向かいたい。
超満員の聖地に虎党の悲鳴がこだました。杉本が両手を突き上げた瞬間、湯浅は表情を失い、マウンドに膝から崩れた。ラオウの打球は左翼席の中段へ。「ウソやろ…」。あまりにショッキングな1イニング2被弾に、守護神の口元はそうつぶやいたように見えた。
「制球力とかの問題じゃないと思う。やっぱりボールに力がないと思いますし、自分の思うようなボールが投げられていないので、はじき返されたのだと思います」
2-1の九回、またしても湯浅を悲劇が襲った。1死から4番・頓宮に甘いフォークを振り抜かれ、左翼席へ同点ソロを浴びると、杉本には勝ち越しソロを被弾。巨人が勝利したため、交流戦の優勝も消滅してしまった。
「一発は避けたかった?そりゃそうやんか、ゲーム展開上な」
試合後、岡田監督は驚くほど落ち着いていた。愚痴るわけでも、怒りをあらわにするわけでもない。湯浅の現状を受け止め、2軍降格を決断。今季2度目となるファームでの再調整を明言した。
「いやいや、これはもう投げさせられへんよ、うーん。六回、七回に行けとは、そういうポジションで行けいうピッチャーじゃないわけやんか、本人もそういう自覚を持ってやっているわけやから」
湯浅はここ5試合で3度目の救援失敗。1週間前の8日・楽天戦は九回に小深田にサヨナラ3ランを被弾。11日・日本ハム戦は1点のリードを守り、セーブを挙げた。完全復調が待たれる中、みたび悪夢が待っていた。
「あんまイケイケのピッチャーはあかんよな、もっとビビるピッチャーじゃないとな」
岡田監督はかつての守護神・藤川を例に、そう指摘した。「別に四球で、次の紅林勝負でもええわけや、同点になった時点で」。状況に応じて、より慎重な投球を求めた。
湯浅の結果とリンクするように、チームも勢いに乗れない。これで3カード連続の負け越しとなり、2位・DeNAに3ゲーム差まで接近された。残り3試合の交流戦だけでなく、リーグ戦再開に向けても、難題を突きつけられた形だ。
◆湯浅が2敗目、また失敗… 湯浅のリリーフ失敗は今季3度目で全て交流戦。最初は3日・ロッテ戦で3点リードの九回に登板も、味方の失策などが絡み、同点に追い付かれ延長戦へ。最終的にチームが延長十一回にサヨナラ勝ちしたものの不安を残した。8日・楽天戦は1点リードの九回に小深田からサヨナラ3ランを被弾。今季初黒星を喫した。
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