阪神・佐藤輝〝盗魂〟点火 赤星氏が太鼓判「十分走れる」 直接指導で走塁技術&意識向上

 「阪神春季キャンプ」(6日、宜野座)

 阪神・佐藤輝明内野手(23)が6日、“赤星塾”で走塁技術を学び、大きな収穫を得た。3日間に及んだ元阪神・赤星憲広氏(46)の臨時コーチの最終日。昨季11盗塁を記録して確かな走力を誇る佐藤輝は「一つでも先の塁を狙うことは大事」と盗塁意識を向上させた。赤星氏も「十分走れる選手だと思います」と快足スラッガーに太鼓判を押した。

 豪快弾でファンを魅了するとあって、『打』に注目が集まる佐藤輝だが、プロ2年間で『走』も着実に成長を遂げている。トリプルスリーを目標に掲げて入団し、ルーキーイヤーには6だった盗塁数は、昨季は倍増近い11を記録。50メートル6秒0の俊足にレッドスターイズムが注入されて迎える3年目、腕力だけでなく、脚力でもチームの大き武器となる。

 赤星氏からの直接指導を、大山、原口、糸原との4人で受けた佐藤輝。主軸コンビに対して「(盗塁の)意欲のない2人ね」とジョークを飛ばしていた赤星氏だったが、走塁スキルを真剣に磨こうとする熱意をすぐさま感じ取った。体重のかけ方や帰塁などを丁寧にレクチャー。5年連続盗塁王に輝いた技術を惜しみなく伝えた。

 あいにくの空模様で、宜野座ドームでの室内講義となった“赤星塾”。平田ヘッドコーチにも見守られ、20分以上にわたって熱血指導を受けた佐藤輝は、「足の動かし方、意識の持ち方など、参考になる部分がすごいありました」と充実感を漂わせた。教えを吸収して、「狙えるチャンスがあったら、狙っていきたいと思います」と盗塁意識を高めた。

 前回の岡田政権では、盗塁を選手判断に任せる「グリーンライト」を現役時代の赤星氏に与えていたが、今季はベンチからのサインとなる方針。佐藤輝は「いつサインが出るか分からないんで、しっかりいつ出てもいいように、準備はしておきたいと思います」と指揮官の期待に応えるべく、抜かりはない。赤星氏からも「常に走れるヤツらと同じ意識で塁上にいないと、サイン通り動けない」と助言を受けた。

 スラッガーとしての役割にプラスして求められる仕事。「そんなにチャンスは多くないと思う。サインが出る機会が少ないと思うので。でも少ない機会をしっかり決められるように、やっていきたい」。持ち味の鋭い打球のように、塁間を俊敏に駆け抜ける佐藤輝の足も、今季の猛虎の見どころになる。

 ◆ドラフト時に掲げたプロでの目標は… 佐藤輝は、2020年10月26日のドラフトで4球団競合の末、阪神から1位指名を受けた際に「新人王」「本塁打王」「トリプルスリー」を目標に掲げた。「40本、50本を打てるようになれれば。(トリプルスリーも)獲ってみたい」と意欲を示していた。

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