阪急阪神HD・角会長が明かした 阪急出身オーナーは岡田監督のため「空気変えた方が」

 阪神・岡田彰布監督(65)の後援会「メンバーズ80・岡田会」が24日、京都市内で開催された。阪急阪神ホールディングスの角和夫会長(73)は岡田監督誕生の舞台裏や、杉山オーナー就任の経緯を明かし、指揮官へエールを送った。また、改めて「阪急タイガースというのは決してない」と明言した。

 雪が降り積もった京都で、角会長の期待感があふれ出た。京大・本庶佑特別教授のあいさつの後に壇上へ。約250人の参加者に感謝を述べ、岡田監督誕生の舞台裏を初めて明かした。

 角会長は18年、本庶教授がノーベル賞を受賞した際に吐露した猛虎愛に感動。これがキッカケとなって21年、本庶教授と阪神元監督・吉田氏とゴルフを楽しんだという。

 その後、「今度は岡田監督と一緒にゴルフしよう」と計画した矢先、矢野前監督がキャンプイン前日に突然退任を表明。さすがの角会長も「えっ!?」と仰天したという。本庶教授は欠席したが、「そんなに赤裸々な話し合いをする気もなく…」と岡田監督、吉田氏とラウンド。結果的に後に岡田監督が就任しており、“運命的”なゴルフとなった。

 5分超のあいさつの中で岡田監督に託したのは後継者の育成だ。「私も73歳ですけど、岡田監督もそこそこのお年になっておられますので」と冗談めかしながら、「信念を持たれた指揮、こういうものを若い選手が見習うラストチャンスという思いがありました」と信頼を強調した。

 角会長は昨年12月に就任した杉山オーナーについても言及した。「杉山オーナーがずっといることにはおそらくならないと思う」。続けて「監督にのびのびと采配を送っていただくには、少し空気を変えた方がいい」と、岡田監督をバックアップするための人事であることを明かした。

 虎党がそろう参加者を前に、角会長の熱弁は止まらない。

 「“阪急タイガース”というのは決してない。あくまでも阪神タイガースは阪神タイガースです。2006年に阪急阪神が一緒になって、阪神ブランドを大事にすると。阪神タイガースはいつまでたっても阪神タイガース」。杉山氏は阪急出身者で初のオーナー。世間が心配する“阪急タイガース”を総帥自らが完全否定した形だ。

 甲子園球場はまもなく100周年を迎える。「いい結果を出していただければ」と愛情たっぷりのエールで締めくくった。「老兵ですのでファンへ、最後のご奉公」と角会長。岡田監督と一蓮托生(いちれんたくしょう)で、18年ぶりVを目指していく。

◆「メンバーズ80・岡田会」 岡田監督が初めて阪神監督に就任した1年目の2004年のオフに、京都府出身の吉田義男元監督や京都の医師や政財界、学術などに携わる人たちが中心となって発足。発足当初から本庶佑氏が会長を務めている。

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