阪神・藤浪 矢野監督受けた!熱投124球 試合想定ブルペンで6イニング
「阪神春季キャンプ」(14日、宜野座)
阪神・藤浪晋太郎投手(26)が14日、登板予定だった練習試合・広島戦(コザしんきん)が雨天中止となり、宜野座のブルペンで今キャンプ最多の124球を投げ込んだ。青柳と投げ合うように6イニング想定の熱投を繰り広げた中、投球前の立ち投げでは矢野燿大監督(52)自ら“捕手役”も務めた。指揮官も認める順調な調整ぶりで、目標とする開幕ローテ入りを目指していく。
天井に雨が打ちつける中、ブルペンに乾いた捕球音が響く。藤浪と青柳の投げ合いは、漂う緊張感と共に次第に熱を帯びた。試合を想定した6イニング。今キャンプ最多の124球の熱投で順調な仕上がりぶりを披露だ。
「配球もそうですし、場面を想定して、状況、球場まで想定してのあれだったので。すごくいい練習ができたと思いますし、練習内容だけでなくて気持ちの面でもいい気合乗りというか、いい感じで投げられた」
納得の投球は思いがけないスタートとなった。登板予定だった広島戦が雨天中止となり、宜野座に戻ってブルペンへ。そのタイミングで藤浪を受ける捕手がいなかったため、「(藤浪の)肩が冷えるかなあと思ったから」と矢野監督が“捕手役”を務めた。
「いきなり投げていいもんかどうか悩みましたけど、新鮮ではありました」と藤浪。立ち投げではあったが、矢野監督相手のぜいたくな肩慣らし。戸惑いからか、2球連続で頭上を大きく越える暴投となったが、その後はミットに収めた。
矢野監督も「ナイスボール」と声をかけながらの、計17球のコミュニケーション。「(受けた印象は)怖い、怖い。(座って)ボールを捕ってないけど怖かったよ。逆に気を使わせたけどあいつに。だけど楽しかったよ」と振り返った。
その後は、広島や巨人、ヤクルトの打線を意識して投球。球審にストライク、ボールを判定してもらい、鈴衛ブルペン捕手らが打席へ。四球だけでなく、甘い球がいくと自ら安打を申告。走者を置いた場面ではけん制を取り入れるなど、実戦さながらに投げ込んだ。
青柳と2人で交互に投げ合い、約2時間かけて想定の6イニングが終了。本格的な投球開始後、後ろで見守った矢野監督は「ヤギ(青柳)も晋太郎(藤浪)も順調にいってるんじゃないの?もちろん実戦で見たかったけど」とうなずいた。
この日の中止を受け、矢野監督は追加の対外試合を他球団に打診。調整が進む中、藤浪がまず目標とするのは開幕ローテ入り。指揮官も認める順調な歩みと共に、目指す場所は着実に近づいている。
関連ニュース



