阪神・高山、出た“曲芸打ち” 初シートで2の2「結果が出たのはすごい自信に」

 「阪神春季キャンプ」(4日、宜野座)

 “崖っぷち男”がいきなり結果を出した。阪神の今キャンプ初となる実戦形式の練習で、高山俊外野手(26)が藤浪、馬場を相手に2打数2安打。1打席目にはファーストストライクを捉え、2打席目は粘った末の高山らしい“曲芸打ち”を披露。存在感を示し、「オフにずっとやってきたことが間違いじゃなかった」と自信を深めた。

 今季に懸ける熱い思いが打席であふれ出た。いきなり2打数2安打と好発進を決めた高山。真骨頂とも言える“曲芸打ち”が飛び出したのは、馬場を相手にした2打席目だ。

 ファウルで5球粘った末の9球目。馬場の投じた低めに沈むフォークを拾い上げるようにミートすると、手首を返さずにそのまま逆方向へ運ぶ。打球は遊撃の頭を越えて左翼の前にポトリと落ちた。

 「ファウルにするところはファウルにできたし、変に引っ掛けずにいい打撃ができたかなと思います」。結果は単なる左前打だ。それでも高山の執念、そして技術が集約されたような一打だった。

 第1打席では藤浪の快速球を捉えた。打席で投手の生きた球を見るのはこの日が今年初めて。いきなりボールとなる152キロの剛球が投じられたが、動じることはない。「積極的に打ちにいくバッターなんで」。続く151キロのファーストストライクをはじき返すと、左中間奥深くへ運ぶ二塁打。今年の“第1打席”で飛び出した快打に、ベース上では思わず笑みがこぼれた。

 5年目を迎える今季は自らの状況を「崖っぷちと言えば、崖っぷちなんで」と表現する。福留、糸井の両ベテランに近本、さらにサンズも加わった外野のレギュラー争いを勝ち抜くためには、結果を出し続けなくてはならない。

 「オフシーズンにずっとやってきたところで結果が出たというのはすごい自信になりましたね」。会心のスタートに力強くうなずいた高山は「きょうはいいバッティングができましたけど、おごらずにあしたからもやっていきたい。あしたはあしたで、またその日の100点を更新していければいいかなと思います」。そう結んだ表情には決意と自信があふれていた。

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