金本前監督、矢野監督に友情エール「オレと同じ思い」

 阪神の金本知憲前監督(50)が23日、矢野燿大新監督(49)に友情エールを送った。この日は都内のホテルで開かれた日本プロ野球「名球会」総会に出席。監督退任後初めて、バトンを託した同級生指揮官について言及した。そのキーマンに中谷、北條、高山、大山の4人の名前を挙げ、「わが子のよう」と表した選手たちに、最下位からの浮上を託した。

 少しふっくらとした顔つきで、金本前監督は遠くを見つめた。監督を退任しても、阪神を語る時は「ウチのチームは」と、自然な愛着が口をつく。新監督に対する思いは…。「矢野の方針もあるから」。言葉を選びながら、熱いエールだった。

 「野球観や方向性は、同じものを持ちながら、やってきたと思っているし。矢野のコメントを新聞で見ていると、端々にオレと同じ思いじゃないか、と思う時がたくさんある」

 15年オフ。監督就任要請を受諾するとすぐ、コーチ就任を打診したのが矢野新監督だった。「2年間、1軍で一緒にやってきたし。オレが手伝ってくれと声を掛けた人間だから」。今季は1、2軍の監督としてチームのために戦った。共有してきた思いがあふれる。

 矢野監督も就任時に語ったのは「脱」ではなく「続」。要請を受けて悩んでいる際、金本前監督に電話で相談したことを明かしていた。ラジオ出演時に「僕の背中を押してくれた」と説明。絆は深い。だからこそ前指揮官は、「3年間やってきたことを生かしてね。チームとしても成績を残してほしい」と続ける。教え子たちには語り掛けるようだった。

 「やっぱり選手が気になるわね。特に自分が見て、ずっと付いてきた野手は。大山、高山、北條、中谷か。目をかけた子はいっぱいいるんだけどね。江越とか、横田にしてもそうだし。言いだしたらキリがないんだけど」

 唯一、全試合に出場させた糸原については「何も言わずにできた子」と笑った。投手を含め、全選手に愛情は深い。ただ、今後チームの根幹を担うと信じ、特に指導に力を注いだ4選手。来季の飛躍を強く願う。「やっぱりな、手がかかった、目をかけたというのは、頑張ってほしいもんよ。わが子のような思いですよ」。“金本チルドレン”たちに、矢野新監督の援護を託す。

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