G渡辺会長が“落合阪神”推薦!「巨人は原君がいるから取れないけど」

 【2011年10月15日付デイリースポーツ紙面より】

 “落合阪神”なら強くなる‐。巨人・渡辺恒雄球団会長(85)が14日、都内のホテルで会食後、阪神の次期監督候補に浮上した中日・落合博満監督(57)に太鼓判を押した。今季限りで所属球団を退任する同監督を「名監督」と大絶賛。宿命のライバル、猛虎再建にはうってつけの指揮官だとの持論を展開した。

 オレ流監督なら猛虎を再建できる‐。阪神は今季、CS進出を逃した場合、真弓監督を解任する方針。後任候補に浮上しているのが外部招へいの場合、今季限りで所属球団を退任する中日・落合博満監督、日本ハム・梨田昌孝監督で、内部昇格の場合は和田豊打撃コーチやOBで評論家の平田勝男氏だ。

 渡辺球団会長は、虎の次期監督候補に浮上した落合監督についてズバリ、「いいじゃないか」と断言した。さらに「阪神を強くできますか?」の報道陣の質問に「と思うよ」と明言した。

 理由は、シンプルだ。「あれは名監督だから」。今季限りで所属球団を退任する落合監督だが、「落合君は必ず、どっかから(監督就任要請が)くると。どっかの球団は必ず落合君を取るよ」。その手腕を高く評価した球団が、招へいに動くと大胆に予想した。

 高評価は具体的だ。「何も動かない、愛嬌(あいきょう)ないっていうけど、監督に愛嬌は必要としない」と寡黙な指揮官を肯定。さらに「度胸と判断力があれば。ジーッと座って表情、変えない。これ監督の必須の要件だね」と、落合監督が指揮官の理想像であるように力説した。

 巨人の球団会長としても当然“注目”していたようだ。今季が3年契約の最終年となる巨人・原監督は来季続投が決定的。「巨人は原君がいるから落合君、取れないけど、誰もいなかったら落合君、取るよ。原君がいるから落合君、取らないけどね」と衝撃的ともいえる発言が飛び出した。

 いずれにせよ、ここまで熱っぽく語る背景には伝統の一戦を盛り上げたい、との思いもありそうだ。すでに阪神の坂井信也オーナーと極秘会談していたことを明かしているが、「坂井さんともこの話をしたんだけど、やっぱり巨人と阪神で頑張ろうと。そうじゃなかったらプロ野球がね、ドンドン、ドンドン、人気が落ちる一方だよ」。さらに「やっぱり巨人、阪神が頑張ってどっちかがいつも優勝に絡む、という状況じゃなかったらダメだよ」と熱望した。

 伝統の一戦を盛り上げるため‐。“落合阪神”が起爆剤になるとにらんでいる。

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