ドラ5糸原、走者一掃打!粘って左投手から初安打 金本監督「最高のヒット」
「阪神8-1中日」(16日、甲子園球場)
強い気持ちが打球を運んだ。1点を返された直後の五回、2死満塁のチャンス。ここで阪神のドラフト5位・糸原(JX-ENEOS)が粘った。左腕アラウホにカウント1-2と追い込まれたが、低めのスライダー、真っすぐにバットを当ててファウルでしのいだ。
「秋山さんが頑張っていたので、何としてでも、と思って打席に入りました。必死に食らいついて、絶対に打ってやろうという気持ちでした」
6球目、外角低めのストレートをとらえた打球は、やや前進守備の左翼線を抜ける走者一掃の3点二塁打。「追加点が欲しい場面で打てて良かったです」と胸をなで下ろした。
ベンチの期待、予想を上回る結果を残した。2点差。どうしても追加点が欲しい満塁機で、左対左。それでも金本監督は「(右の)代打は考えなかった」という。
一方で指揮官は「あわよくば、粘って押し出し四球を選んでくれないかな」と考えたとも。それがどうだ。試合後は「外国人左腕で大きなピッチャーで、いきなりとらえるのは難しいと思うんですけど。食らいつく姿勢というか、しっかりと踏み込んで打ったヒット。最高のヒットですね」と賛辞を惜しまなかった。
糸原にとっては左投手から6打席目で初めての安打。しかし「それは特にない」という。何度も繰り返したのは「必死に食らいつくだけ考えた」のフレーズ。右でも左でも関係ない。この日は3四球を選び全4打席で出塁。この必死さが好調なチームの原動力の一つだ。