金本虎、屈辱 26年ぶり8月甲子園0勝 天敵・山中にまたも…

 「阪神1-3ヤクルト」(28日、甲子園球場)

 またしても攻略できなかった。ヤクルト先発・山中に対し、阪神は初回の1点のみ。16個のフライアウト(犠飛、ライナー除く)で、逆転負けを喫した。夏休み最後の日曜日も勝てず、1990年以来となる8月の甲子園0勝。ヤクルト戦の同一カード3連敗は、聖地では12年ぶりの屈辱だ。

 力ない打球が何度も宙を舞う。ため息がこだまする。夏休み最後の甲子園にも六甲おろしは響かない。前回と同じように屈した、対山中2戦連続完投負け。屈辱の今季6度目の同一カード3連戦3連敗。金本監督は厳しい口調で振り返った。

 「前回と一緒。何をどう考えてこのピッチャーを打とうとしているのか、全く見えてこない」

 またもやられた。初回に1点を先制したが、その後が続かない。二回、五回、六回と先頭から走者が出たものの後続が倒れた。2点を追った七回には無死一塁から坂本がスリーバントに成功。懸命に得点を奪いにいったが、追撃の得点は生まれない。九回も1死二塁を生かせずに敗れた。

 前回、6日の対戦で完投を許した際にはフライアウトが14個。独特の下手投げから、浮き上がってくるボールにいかに対応するか。そこがポイントでもあったが、指揮官は「それをどう考えてるのか」と、打席内での対応に工夫が見えなかったことを嘆いた。結果、フライアウトは犠飛、ライナーを除いて16個を数えた。

 甲子園でのヤクルト3連戦3連敗は04年7月以来12年ぶり。さらに90年(5戦5敗)以来となる甲子園8月未勝利となった敗戦。山中を攻略できなかったことに加え、前日に続いて守備のミスが失点につながったことも敗因に。3失点の五回は、先頭の坂口の打球を上本が失策したところから始まったものだ。

 不慣れな三塁を任せているとは言え、久慈内野守備走塁コーチは「2つとも(二回1死一塁からの失策と合わせて)イージーなゴロ。あれで負けたようなもの」と振り返った。CS進出を狙う厳しい戦いは今後も続く。同じような展開は、これ以上繰り返せない。

 これで今季の甲子園は49戦20勝28敗1分けとなったが、挽回のチャンスは残っている。「(今日は)見ての通り、本当に申し訳ない。9月もたくさん甲子園があるから」と金本監督。諦めずに上だけを見て戦っていく。冷たい秋風を感じることなく、燃える9月にしたい。それだけだ。

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