藤浪「楽しかった」2回ノーヒッ投 先輩・中田にオール直球勝負

 「オールスター・第1戦、全パ4-5全セ」(15日、ヤフオクドーム)

 お祭り男の血が騒いだ。1点リードの四回2死一塁。打席には対戦を熱望していた大阪桐蔭の先輩・日本ハム中田。「2アウトだし、ストレート勝負でいいかな」。阪神・藤浪晋太郎投手は、憧れの先輩へ真っ向勝負した。フルカウントから6球目、150キロで押し込み、捕邪飛に封じた。

 「何も考えずプレーしました。0点に抑えられて良かったです。プレッシャーのない中で楽しかったです」

 三回から菅野の後を受けて登板。浅村、炭谷、今宮をわずか4球で三者凡退に退けると、四回は先頭・秋山に四球と二盗を許したものの、後続を断って無失点。予定の2回を無安打に抑え、2年連続白星をゲットした。

 4年連続4度目の球宴出場。独特の雰囲気も慣れたものだ。練習中は2年前の日米野球で一緒にプレーしたヤクルト・山田を質問攻めにした。「どうやってヒットを打つんですか?」。セ・リーグ三冠王に対して旺盛な好奇心を示し、「タイミングの取り方を話してくれました。一流の感覚がどんなものか知りたかった」と満足そうに振り返った。

 規格外の同級生には驚愕(きょうがく)した。試合前のホームランダービーで初出場の日本ハム・大谷が優勝。外野から打球を見つめ「すごいとしか言いようがないです。飛距離も本数も…」と目を丸くした。

 前半戦は4勝5敗と苦しんだ。8日・広島戦(甲子園)も初回に失点。これが指揮官の怒りを買い、161球もの球数を投げた。この日までブルペンに入らず疲労回復を優先。「短いイニングなので大丈夫。張りはなくはないけど、しっかり投げられて良かった」と不安を振り払った。

 金本監督もベンチから投球を見つめ、「日々勉強だから。まだまだ大学に行っていたら、プロの世界に入っていない」と温かいまなざしを向けていた。

 上位浮上へ右腕の復活は不可欠だ。1年ぶりにお祭りの雰囲気を味わい、最高の気分転換にもなった。後半戦へ「(流れを)変えたいし、変えないといけない。しっかり戦えるようにしたいです」と巻き返しを宣言した。昨年の球宴では3回パーフェクトでMVPを獲得。2年連続の好投は完全復調への合図だ。

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