梅野が意地の3安打 リードにも及第点

 「CSファーストS・第1戦、巨人3-2阪神」(10日、東京ドーム)

 4万5298人が詰めかけたCSファーストS初戦。虎の扇の要を担ったのは「マイコラス撃ち」の命を受けた梅野だった。しびれる激戦の中で、マイコラスからのマルチ安打を含む猛打賞と活躍。若虎の奮闘は、今後の戦いへの大きな希望だ。

 「ペナントレースでも3本はなかなか打てない。打つ方は良かったと思います」

 0-2の七回1死二、三塁。2球連続ファウルで追い込まれ、滑り止めのスプレーをかけるため一度打席を外した。すると、ネクストで控えていた西岡から「楽にいけよ」とアドバイス。3球目、高めの直球を振り抜き中前適時打とした。

 「プレッシャーがかかる場面でしたが、剛さん(西岡)のおかげでいい感じに力が抜けて、いい結果につながったと思います」。三回には左翼線へ二塁打を放ち、九回は沢村の151キロ直球を捉え左前打。CS初のスタメン出場で躍動した。

 5月8日・広島戦(甲子園)以来となった藤浪とのコンビも、中盤2点を失ったが粘りの投球に導いた。サヨナラ負けの責任を背負う背番号44に、和田監督は「こういう経験が今後に生きる。緊迫した試合の中でしっかりリードができていた」と及第点を与えた。

 OBの江夏豊氏、田淵幸一氏の黄金バッテリーが甲子園で始球式を行った8月30日。投球後、田淵氏に花束を持っていくと期待のこもった言葉をかけられた。「『早く俺の背番号(22)をつけろよ』と言われたんですよ。ありがたい言葉です。頑張らないと」。肩をポンッとたたかれ激励された。レジェンドからの言葉が、正捕手への思いをより一層強くさせた。

 「勝てる捕手になりたい」と意気込み、歩んできた2年目シーズンはまだ終わらない。次代の阪神を担う梅野が、最後の最後まで戦い抜く。

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