福留千金打!PL後輩にプレーでエール

 「中日4-6阪神」(28日、ナゴド)

 相手に息つく暇を与えなかった。2点ビハインドの三回、上本の適時打で1点をかえしてなお1死満塁。山井の初球、低めの変化球を狙い打ちした阪神・福留の打球は右前へ抜けた。上本から2者連続の初球打ち。たった2球で同点だ。「イケイケだったので初球からいってやれ、と。一発で仕留められてよかった」。すべては思惑どおりだった。

 守備でも七回、荒木の右線への打球に猛ダッシュし、地面すれすれでキャッチした。プロの技で夏休みの子どもたちに野球の魅力を存分に伝えた。その一方で、心の片隅には後輩への思いがあった。

 この日、母校のPL学園が大阪大会準々決勝で大体大浪商に惜敗。部の存続のため一丸で甲子園出場を目指したナインに「(現状は)若い子たちの責任ではない。最後までやることをやって、PLの野球を楽しんで全うしてもらいたい」と愛情あふれるエールを送った。無心に白球を追っていた自分たちとは違う状況に胸が痛んだ。

 また、この試合は中日時代に背中を見続けてきた谷繁のプロ野球新記録、3018試合出場のメモリアルでもあった。「これだけの数字はただただすごい」。くしくも自らの歩みを振り返ることになった一戦で、ベテランが本領を発揮した。

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