福留 元同僚・中田撃ち先制7号ソロ
「交流戦、ソフトバンク4-5阪神」(10日、ヤフオク)
熱戦を終えた阪神・福留は、笑顔で大きく息をついた。「疲れたね。1つ勝つって大変だねえ」。先制7号ソロを放った陰の立役者は、心地よい疲労に充実感をにじませた。
二回無死。カウント2-2。中田の内角高めへのフォークを、体に巻き付くように出したバットの芯に乗せた。「2ストライクとなったので、コンパクトに振り抜こうという意識だった。うまく打てた」。打った直後に柵越えを確信。打球はホームランテラスを軽々と越えて、右翼席中段まで到達した。
中日時代の同僚から通算7打席目での初安打は、11試合ぶりの一発となった。「後ろで守りながら(投球を)見ている。知らない投手じゃないし、一球で仕留められてよかった」。六回無死は右中間フェンス直撃の三塁打を放ち、5試合ぶりのマルチ安打も記録した。
この日、月間を通じて最も印象深いサヨナラ打を放った打者に贈られる「スカパー!サヨナラ賞」の5月度受賞選手に選出された。
受賞対象は5月27日の楽天戦で延長十一回に放ったサヨナラ2ラン。会見で「(サヨナラの瞬間は)全ての視線が自分に集まるので一番、最高の結果だと思う」と話していたベテラン。試合でも会心の一振りで、球場の視線を一身に浴びた。